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宵のマリー☪ ほろ酔いの風来坊。 追伸、月子です。(小説風エッセイ)投稿中 *✳

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宵のマリー☪ ほろ酔いの風来坊。 追伸、月子です。(小説風エッセイ)投稿中 *✳

最近の記事

追伸、月子です。〜別れを夜に放つ〜No.10

「 このパワーストーン外していい?」 「 え?あ、はいっ!」 月子がおどおどしていると、桜が続ける。 「 今、このパワーストーンが右目にスーッと入ってきたの。このパワーストーンは 強すぎる。」 桜に言われるまま ブレスレットを外し 桜に預ける。そのブレスレットを月子のバックが入った荷物かごへと入れた。 聞けば、パワーストーンというものは開運のため 使われることが多いが 良いものも入ってくれば 時に悪いものも入ってくるらしい。そして何よりも 月子のパワーストーンは も

    • 追伸、月子です。〜歌声のなかの少女〜No.9

      月子は歌っていた。 浄化の歌を。 今まで感じたことのない感覚。 天と地とを繋ぐかのごとく からだの中心に 柱が伸びる。 内から響く声は 魂そのもの。 知ることのなかった本当の声に 出逢う 。 人間のエゴも欲もない。 自分のようで 自分でない。 何からも 誰からも 囚われることなどない。 ただただ 無。 海底のような静寂のなか 在るままの姿を見ていた。 小さな女の子が 歌っている。 正面を向いて。ひたすら、ひたすら 真っ直ぐに。 歌うのがたのしくてたま

      • 追伸、月子です。〜気づけば蓄積〜 No.8

        それからは、なんというか ダダ上がりだった。 なんせ そうなるような出来事が 起こるべくして起こるのだ。 冥子の施術見学から帰った月子は まるで自分が受けたかのように からだがかるかった。 いつもなら夫が気をきかせて買ってきた冷凍チャーハンやカップ麺を手にとるのだが その日は違っていた。手料理に取りかかったのだ。手の込んだものとまではいかないが その日できる簡単なものをつくった。 また、画像などの容量がオーバーしていてメールが届かなくなっていた月子のスマホは この日、身

        • 追伸、月子です。〜同期するふたり〜No.7

          「 あなた感じやすいね。」月子に向かって桜が言った。 「 ここ来るときも腕がビリビリして…」と月子が伝えると 「 ここへ来るのを邪魔しようとしとるんよ 」と、すかさず「 あなた視える人なの?」と目を丸くする桜。 「 みえないヒカリを時々みるけど 視よう思っても視えんです。あ、視えちゃったって感じで。」 「 そういえば つい最近きたお客さんもそんなこと言うとったわ。」冥子をほぐしながら桜が言う。 話をしていくと 桜は視える人なのだそうだ。 意識療法というだけあって 見

        追伸、月子です。〜別れを夜に放つ〜No.10

          追伸、月子です。〜シンクロ現象 〜No.6

          「 観察しにきました!!」 「 観察??!」 予約した者以外の者が後ろから現れ 唐突の発言に ご婦人はさぞ驚いた様子だった。 ご婦人名は 桜という。 20年近く勤めた職場を辞め いまはこの仕事一本でやっているとう。看板は上げていない。口コミだけの 知る人ぞ知る名店なのだ。 初対面の挨拶を交わすなり 勢いよくお手洗いを借りる冥子、その後に続く月子。 お手洗いは外の一角にあり 簡易水洗である。 流れが悪いらしく 便器のすぐ近くには取っ手付きの器に入った水が備えてある。

          追伸、月子です。〜シンクロ現象 〜No.6

          追伸、月子です。〜意識の向こうへ〜No.5

          はじめまして!の未知なるものに惹かれていた。 その名を【 意識療法 】と呼ぶらしい。 月子は、この聞いたことのない見知らぬものに 興味津々だった。 カメハメ波的な手法のようなものを はたまた魔術のようなものを想像してみたり 施術される者は 目ん玉剥き出しで覚醒してしまうような 超人的な現象を期待していた。 友人の冥子は 当時 掛け持ちしていた仕事先でお世話になったおじちゃんから一枚の名刺を受け取った という。聞くと 奥さんがマッサージ屋さんをしているそうだ。 何かある

          追伸、月子です。〜意識の向こうへ〜No.5

          追伸、月子です。〜月探検〜    No.4

          右乳房石灰化。 早急に乳腺外科を受診してください とあったのは8月中旬のこと。 健診を受けてから2週間程だろうか。結果がこんなに早く届くとは思っておらず驚いたのを覚えている。 深刻さが増したのは 紹介状を持ち 病院を初めて受診した9月あたま。マンモグラフィの再検査と超音波を受け 診察してもらったときだ。 あちらこちらにある白い点。 右乳房だけではない。左にもある。 良性のものもあるが ほとんどは検査もできない程ちいさく 良いものか悪いものかもわからない、という。 3

          追伸、月子です。〜月探検〜    No.4

          追伸、月子です。〜夢のなかの声〜 No.3

          〚 深いところに いきなさい。〛 ハッ!!として目が覚めた。 いや、正確にいうと 目は覚めていない。 いや、目が覚めていないようで 実は覚めているのかもしれない。 肉体は寝ているが 意識は起きている ような感じ。 目に見える世界と 目に見えない世界 のちょうど狭間にいるような そんな感じにも思える。 この声は 誰の声だろう 深いところ ってどこだろう と ぼんやりと からだに尋ねている自分がいた。 【 ワダツミ 】 これは直感なのか 何者かに届けられたメッセージ

          追伸、月子です。〜夢のなかの声〜 No.3

          追伸、月子です。〜ワダツミさん 〜 No.2

          しっくりくる総称を 探していた。 今朝の出来事を切り取り、文章という形にして生み出したい と思った。SNSを利用し 日々の移り変わりを綴っていこう と思った。 理由は わからない。ただ なんとなく そうしたい と思ったからだ。 飼い猫の糞を取ったり 洗濯を回したり、入れ代わり立ち代わりする子ども達との関わり合いなか アンテナを張り巡らせていた。 月…… 月という言葉は必ずいれたい。 月子は夜に恋している。 シンボルでもある 月。 月がすきだ。 月はどんなときも

          追伸、月子です。〜ワダツミさん 〜 No.2

          追伸、月子です。〜パンドラの箱〜 No.1

          呆気にとられていた。 大きないびきとともに 自分の呼吸が停まるのを感じ 目が覚めたからだ。 …… え?呼吸停まるのって自覚できるもんなん? それと普段 枕をつかわない自分の頭に しっかりと枕が収まっていることにも驚いた。 天井の洋風な柄。 しばらく 何をするわけでもなく ただただ一点を見つめていた。 無呼吸症候群。 というものを 聞いたことがある。 以前、父や夫の寝ている姿に それらしき瞬間を見たことがあり ヒャッ!としたのを覚えている。 そんなことを思い出しな

          追伸、月子です。〜パンドラの箱〜 No.1

          深海の底で出逢う・゚𓆡𓆞

          歌は 浄化 声は 命 静寂のなか 在るままを知る。 宵のマリー☪

          深海の底で出逢う・゚𓆡𓆞

          ❀ 宵と共に幕開ける ✿❀

          今の私でしか 歌えぬ歌 がある。 今の私でしか 出せぬ音 がある。 今の私でしか 伝えれぬ想い がある。 宵のマリー☪

          ❀ 宵と共に幕開ける ✿❀