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山の日に金剛山へ

ここ数年、山の日には金剛山に登っている。川の流れに沿って歩けるお気に入りのコースがあるのだ。

平地は37度の猛暑。でも木々に囲まれた山の中は涼しいし、ときどき川の水を触ると冷たくて気持ちがいい。木陰に吹く風もいつもより心地よい。

何度も渡渉してどんどん標高を上げる。今日はすごく調子いい。マシンピラティスで足腰を鍛え始めたおかげかもと思いながら登る。このルートはあまり人と会わないので自分たちのペースで進めるのもいいのかも。

ときどきひっそりと咲く小さな花に出会える。それを撮影するのも楽しい。9年前から使っているミラーレスカメラは何度も一緒に山に登っている大切な相棒だ。
ほどなくして山頂付近に到着。広場にはベンチがあり売店もある。奥の食堂では、うどん・そば・おでんなどの軽食が楽しめて、コーヒー、ビールも売っている。

ベンチに座り、朝つくった梅おにぎりをほおばる。いつ食べても山で食べるごはんは最高だ。

私のお目当てはこれ。北海道ミルクのソフトクリーム。

濃厚でミルキーなバニラ味。ひんやりと冷たくて火照った体にしみわたる。このために登っているといってもいいほど。
山頂付近は23度とあったが、どんどん溶け出すからあわてて味わう。

季節限定でコーヒーソフトもあったけれど、やっぱりソフトクリームかな。

登山記事用の写真を撮りながら(ときどき撮ってもらいながら)、登りとは別のルートで下山する。苔むした樹木に光がさす様子にも癒される。

下山中、「すみませーん」と叫ぶ声がして振り向く。
「どこに向かっているんですかー?」と。
「ロープウェイのふもとの駐車場でーす」と叫ぶ。
「山頂はどっちですかー?」
「上です。こことは反対側ですよー」

街でもよく道を聞かれるが、山でも道を聞かれるとは。
低山はバリエーションルートが多いから遭難するリスクもある。
歩きなれた道でも、こまめに地図アプリの確認をして体力を過信しないことも大切。来月は久しぶりの遠征登山。元気に楽しめるといいな。

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香川けいこ|大阪在住ライター
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