見出し画像

彼との関係に名前はまだない。

5月に会って以来だから、約3か月、正確に言えば2ヶ月半ごろと言ったところか。年下の彼ト今日デートをした。と言っても、友達の感覚みたいなものと変わらないといえば変わらない。

今日は、彼のお好みのコースと言った感じで、彼の行きたいところを中心に市内を散策したり、ショッピングモールを歩き回ったりした。


デートの前日、待ち合わせ場所も待ち合わせの時間も決まっていないなか、それでも私からは連絡をしないで置いた。気づいてくれるかなと相手を待ってみた。でも、日付が変わる頃になっても連絡がこないので、仕方なく連絡することに。

日付を越えてからようやく決まり、その日はそれでおしまい。


デート当日、待ち合わせの改札を出ると、彼の姿はなく、周りをきょろきょろ。あたりを歩いてみて、元の場所に戻ろうかなというところでようやく彼を発見。彼は私のことをすぐ見つけていたみたいだが、私が探しているのを見て楽しんでいたよう。

いじわるだ。

午後から雨が降るかもということだが、二人ともあいにく傘を持ってきていない。普段、二人とも折り畳み傘を持ち歩いているというのに、今日に限って二人とも持ってきていないとは。

早めに遠出して、雨が降ってくる前に屋内に避難しようということで、先に駅からは少し遠めの商店街へ。

自然というか、手を繋いできたのは彼からだったはず。

びっくりして彼の顔を見ると、「なに?」という涼しい顔。

面白がられているのは長年の経験よくわかっているのだが、こちとら恋愛経験が浅い。いくら顔馴染みで、仲が良くても手を繋がられると緊張してしまうし、照れてしまう。すぐそっぽを向いた私に「なんだよー」と追い打ち。

「いやならやめるよ」と手を離された。

なんとなく心外。別に辞めたいわけではないのだけど。

それでも、口にできずにいた。それから商店街に着くまでは手をつなぐことは一切なかった。空いた手が寂しいような、切ないような。

自分からつなぐ勇気はなかった。

繋ごうと思えば、つなげたと思う。からかわれるかもしれないが。


話は、どっちが年上か年下かの話になる。

実年齢でいうと当然、私が年上だ。

なのに、彼には

「そう?年上に見えないときあるよ」と言われる始末。

精神年齢でいうと、確かに私の方が低いのかもしれない。

「高校の制服着ても何とかなるかもよ」と言われたのは、喜んでいいのか、ショックなのか、どの反応が良かったかいまいちわからない。自分の中でもよくわからないのだ。


商店街に着くころには、お店を見るときは自然に手を離すが、歩いているときは手を繋いだままの方が多かった。繋いでくるのは彼の方からか、手が当たってその流れでと言った感じか。


付き合っているわけではない、たぶん。

思わせぶりな態度も思わせぶりな言葉も言ってくる。

正直、振り回されていると思う。自覚はある。

それは彼にも伝えているし、彼も理解していると思う。


彼とどうにかなりたいかと言われたら、まだよくわからない。前の自分であれば、付き合いたいと言っていたかもしれない。でも、最近は冷めてしまっているから、恋ではない気がするのだ。

ハグもキスもしたことがある。頭をポンポンと撫でられたこともある。

そんな時は必ず緊張するし、照れてしまう。でも、これは恋なのかと言われたら、よくわからない。


恋を越えて愛なのか。いや、なんとなく違う気もする。

よくわからない関係になってしまった。
でも、これに名前を付けるのは、まだしないでおこうと思う。


いいなと思ったら応援しよう!