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謹賀新年2025年:元日新聞広告主要6紙分析23年目
明けましておめでとう御座います。
さて今年も、23年目をむかえました、元日広告分析をお届け致します。
宜しくお願いいたします。
(*タイトル画像は、2025年1月1日、御殿場から見た富士山です。)
【はじめに】
例年とおり、元日の朝3時に起きて、まず最初に、分厚い朝日新聞が自宅届き、眼を通します。
全面広告15段は、32枚。続いて日経が配達されました。こちらは、28枚。まず、この朝日と日経を最初に朝6時まで分析して、全体の傾向を探ることにしました。
毎日、産経、東京にはそこだけ掲載するものがあります。
最初に目立ったのは、通常の出版社で、ビィークルごとに表現内容を変えてきていたのが、それは、影を潜めました。
【打破っ!】集英社
Breakthrough with a smile
が、ズバッと目に飛びこんできました。
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この後、午後6時に近くのCVSにて毎年恒例、読売、毎日、産経、東京を購入し、合わせて分析しました。
今年は、この"笑ってBreakthrough"が核になるほどのインパクトあり、と見立てました。
(今年は、これをコアに分析しているマッピングを全体の写真として撮影しました。)
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⭕️ダハっ!と笑って、飛び越えていこう。
次に、その打破って飛び越えた広告表現が、以下の3企業でも、Breakthrough派生しているように見えます。
派生1)Family Mart コンビニで、服を選ぶ時代。
→セブンイレブンとは異なるBreakthrough
派生2)Hebel Haus 家族人数ぶんの幸せ。
why・・・家族の概念を昨年の表現より更に進化させた表現トライ
派生3)ヤマト運輸「地域のみらい」制作所
次点)あなたの知らないSEIKO
"大谷翔平を使わないSEIKO"の表現です。
それでは、今年の新聞広告の分析をしてみましょう。
2025年の新聞広告6紙に掲載された全面(15段)広告は、143ページです。
昨年の142ページとほぼ同数です。
昨年は、【自社の基軸を見つめよう】という分析をしました。
今年は、各社変革推移して見える企業がありました。
【今年の傾向】
①集英社の "打破っ!"
"縮こまらず。振り回されず。"
元気よく。思い切って。
大きな壁に立ち向かうときこそ、肩の力を抜いて。
ダハっ❗️と笑って、飛び越えていこう。
Breakthrough with a smile
2025 集英社
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→ビジュアルは、尾田英一郎の「ONE PIECE」
話題になる壁の存在を笑って飛び越える力が注目ポイント。
企業における事なかれ主義、顧客よりも社内事情、前例や慣習を踏襲することを重んじる、
会議の為の会議がされる、属人的な発想が嫌われて、誰がやっても同じ品質が求められることを笑ってBreakthroughしたい一年にしたいものですね。
②Breakthrough派生:Family Martコンビニで服を選ぶ時代。
(必要だから、だけでなく、欲しいから買う服。
いいものだからこそ買う服。
デザインにすぐれているから買う服。
機能性に富んでいる服。
毎日を楽しくしたくて買う服。
人生を豊かにしたくて買う服。
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→購入する場の業態は様々に変化する最前線。
セブン&アイHCが創業家やカナダのアリマンタシォン・クシュタールで、株売買提案争奪戦の中、FamilyMartの顧客価値創造の提案は、コンビニの笑ってBreakthough。
③Breakthrough 派生:Hebel Haus"家族人数ぶんの幸せ。"
ひとつ屋根の下で同じ時間を過ごす。
それがかつての家族の姿だった。
けれど、それぞれが自分の場所で
思い思いの時間を過ごす。
そんな家をつくりたいと思った。
過ごし方は別々でも、決して距離があるわけじゃない。
⭕️むしろ今、そのほうが家族だと思うから。
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→心が繋がっているからということでしょう。
2024年のヘーベルハウスの
「1枚の壁から、家族の100年の物語が始まる」
のBreakthrough バージョン。
ファミリー向け商品のトイレタリーなどでも家族の個性、時間帯、ライフスタイルを考察しなければないことを2025年のこのバージョンは、提示していますね。
競合の各社の、ハウスメーカー、例えば、積水ハウスの "家に帰れば、積水ハウス" の長い期間使っているキャッチとは異なる家族像を提示しています。
身体性く精神性・内面の充実
④Breakthrough派生:ヤマト運輸「地域のみらい」制作所
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→昨年2024年の元日広告では、ヤマト運輸のショルダーが、「今日も、明日も、100年先も。ヤマト運輸」でした。
今年からは、「次の運び方をつくる。」です。
北海道奥尻郡奥尻町球浦626。
今、ここヤマト運輸 奥尻営業所を起点に、
地域課題に取り組む新しいチャレンジが生まれています。・・・・
奥尻島で生まれ育った社員達が自ら動いて、
道内のドラッグストアチェーンと連携。
ここで、食品・日用品など400商品の販売を始めました。・・・
私達が支えているのは物流だけじゃない。全国隅々まで広がるネットワークで、地域の未來を支えたい。
という未來制作所。
この次の運び方を作るは、⑪で言及する※ISUZUの運ぶの可能性に似ています。異業種で、似た訴求になっているようです。
⑤Breakthrough派生(次点):"あなたの知らない SEIKO"
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→このSEIKOの広告表現は、日経新聞のみでした。
朝日、読売新聞は、大谷翔平によるKING SEIKO "意思ある時を刻めるか。"
で、これが以前のグランドSEIKOからの培ってきたSEIKOブランドイメージ広告の継承でした。
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2025年バージョンでは、セイコーシステムソリューション事業は、新たな柱に成長していること。
電子基盤システム、衛星測位サービス活用のタイムサーバー、医療・ヘルスケアのデジタルケア、キッズ携帯。などを幅広く社会活躍しているB2B企業として位置付けを日経だけで、訴求しています。
ステークホルダー対策、リクルート対策としても訴求されたものでしょう。
⑥今年注目!初登場:喉アプローチ市場の拡大(健康バロメーターに育成されている可能性大)龍角散ダイレクト"のどを潤す名人芸"
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→今年初めて、元日広告に掲載された龍角散ダイレクトですが、注目すべきは、全国紙の全てに登場しています。龍角散がかなりの出稿量である事に、注目したいです。
"のどを潤す名人芸"ですが、第三類医薬品であり、たん、せき、喉の炎症による声かれ、のどのあれ、のどの不快感対策商品です。
喉アプローチ市場は、年齢が高くなると気道が狭くなり様々な病気を併発させていることや、歯周病などにも影響しているということですから、この市場は重要な市場になっていると推測されます。
⑦今年注目2!:Suntry Whisky の物語リアプローチ 角瓶、角ハイボール"お好きでしょ、角ハイボール"
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→角瓶80周年記念を過ぎ、ますます好調な売り上げ、3代目起用された井川遥は、2014年からの長期起用です。(通常タレント起用は2年)。
その理由の一つは、井川遥によって作られている物語(ストーリーメイキング)が、かなり上手く機能しているからでしょう。物語(ストーリー)というより物語り(ナラティブ)ですね。
ナラティブは、プロット(筋書き)に従って、出来事と理由・因果を説明します。
出来事を相互に関連付け、それぞれに相応しい価値を与えることができるのが物語りです。
美味しいウイスキーの作り方まで指南してくれていること、琥珀色の角瓶をソーダで割る。淡い黄金色がキラキラ輝く。炭酸が弾けるささやかな音。甘やかな香り、厚みのコク。
・・・やがて訪れる不思議な幸福感。
これらのストーリーは、サントリー広告の巧みさでしょう。
⑧今年の比較広告1:個食とファミリー食:丸美屋“おいしいごはんで、笑顔あふれる一年を" vs 孤独のグルメ"腹が減った"
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→毎年恒例の丸美屋の家族の初夢キャンペーン2025、木村佳乃が母親役で、笑顔食卓を表現、
かたや、孤独のグルメでは、松重豊が演じる井の頭五郎(個人雑貨輸出商)のおせち料理への夢想(日経新聞)のビジュアル。
⑨今年の比較広告2:小学館"100年目の、朝が来た。ピカピカの一年生" vs Gakken "長生きって最高"
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→小学館は、これからも、子どもたちの可能性を照らし出します。
に対して、学研は、80代が「人生の栄光時代」だったら。「いまが最高!」と言える80代の人が多い社会は、何だか明るい気がすると宣言しています。毎日新聞にて発信。
⑩今年の比較広告3:三井物産"すべては、志からはじまる。" vs大日本印刷DNP"あきれないでください。DNP社員は、時間さえあればこんなことを考えています。"
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→ともに、日経新聞で掲載、三井物産は、三年連続のインナーによる志キャンペーンです。
そろそろ、志の次の展開がみたい頃です。
DNPは、志の次のソリューションをユニークに展開、
未來のあたりまえを考えての提示ですが、未來のあたりまえは、あまのじゃくに繋がる違和感発想を目指しているのでしょう。
⑪今年の広告比較4:TOYOTA vs ISUZU
TOYOTA “2025年E TOYOTA
ハイブリッドことHEV
プラグインで充電できるPHEV
水素で走るFCEV
バッテリー充電できるBEV
"2025年、もっと選べるいい未来へ"
VS
※「ISUZU "開運"開こう。運ぶの可能性を。
運ぶって、希望だ。活力だ。物語だ。可能性だ。
運ぶって、生きること全部だ。」
・・・
“商用モビリティソリューションカンパニー"としてISUZUは、地球の「運ぶ」を創造する。
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→TOYOTAはカタログ広告30段原稿を各紙に掲載し、自ら、EVたちが個性ありすぎて、まとまらないんで、と表現しました。
かたやISUZUは④にて書いたヤマト運輸の「地域のみらい」制作所のように、移動販売車のような商用モビリティソリューションカンパニーとして生存領域を示しました。
ホンダ+日産のVISIONも来年はみたいものですね。
【まとめとして】
今回、元日目に飛び込んできたものを11ポイントピックアップしてみました。
第1の塊は、Breakthrough with a smile
笑って、打破!
からのBreakthrough企業です。
第2の塊は、市場拡大に成功している
ストーリーメイキング術とのど市場変化(環境と、
人間の体質の変化、精神性と身体性バランスの変化、
メノポーズ拡大要因にも繋がると推測しています)
第3の塊は、二項動態に関わるような変革プロセスではないかと推測しています。
つまり二項対立ではないのではないかと私は、考えております。
この二項動態は、動的変革プロセスであり、来年になりましたら、また分析を追加したいと考えております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本年もよろしくお願いいたします。
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