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「ブラインドサッカーと久保建英の左足」

そろそろ終盤となった「オリンピック&パラリンピック2020」。ここでは書き尽くせない色々なドラマがありましたね。
今日はそんなイベント見ながら私自身がぼんやり感じていたことを書いてみました。

サッカー、オリンピックグループA。7月22日に開催された南アフリカとの初戦、後半26分の久保建英の左足シュートは、南アフリカの堅守、5ブロックであるゴールをこじ開ける強烈な一撃であり、世界をうならせたシュートだったでしょう。

敵陣右サイド深くでボールを受けた彼は、鋭くカットインし、そのままペナルティエリアに進出して、斜めから左足で一閃。
ここで注目したいのは、田中からのパスを受けた逆サイドの久保は、ディフェンダー2人の間を作りながら、キーパーには球筋を見せないまさにブラインドサッカーのようなコースを作って、鋭いゴールを左はじのポストをめがけたました。
2人のディフェンダーによって、ボールを一瞬にして隠しキーパーがスキャンニングできる時間をずらしていること、これがおそらく彼の"体感知"からきていると思わざるを得ません。多分頭で考えているわけではなかったのではないでしょうか。

ここで前回同様、これら動きについて「センスメイキング理論」で解説してみたいと思います。
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①スキャンニング(scanning)環境にて、"感知"をずらす。
→久保の行動は「体感知」であり、これまでの行動パターンを知り得ています。
②次に意味づけする、解釈する(interpretation)。
→南アフリカの堅守をこじ開ける方法は「単なるシュート」の強烈さではなく、ディフェンダーの壁を重ね合わせて、その間を抜きながら、キーパーに球筋と久保な動きを消すことというストーリー展開を意識していました。
③最終的な「行動・行為(enactment)」
→見えないポイントを作る作業という「ストーリーメイキング」を行って、ゴールに向かいました。
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かたや開催中「パラリンピック2020」のブラインドサッカーでは、
【見えない視聴覚障害者がボールの転がる音や指示の声でシュートを放つ】という点が、国民に感動を与えているところになっています。

そして、この場合の「感知」は、
① 音で世界を作る
② 五感の刺激によって相手を切り崩し、ゴールに至る
③ 見えていないはずのドリブル突破光景への驚き
と言ったものかもしれません。

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話を戻すと、前述した久保建英のブラインドを活用するシュートと、ブラインドサッカー音の操作によるシュート。これはあらためて人間の「感知」能力の重要性を認識したと言わざるを得ません。

ロジカル思考の論理を超えた感覚、感性を鋭くし既成概念すら疑いながら、知の組み替えをするイノベーティブな戦略の構築。それをまず実行することで、未来は、自ら切り開かれていく。

そんなことを、日々妄想する私です。

(完)