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無能の鷹 8話 普通で何が悪い?自分らしさを考えよう

最近、土曜日の朝はNetflixで『無能の鷹』を見るのが私のルーチンになっています。第1話を見たとき、主人公の鷹野さんは新人に見えないなと思っていましたが、シリーズを進めるうちに徐々に新人らしい自然な雰囲気が出てきて、とても親しみやすくなりました。


鳩山課長という魅力的なキャラクター

第8話では開発部の鳩山課長(井浦新さん)に焦点が当たります。井浦さんはクールな役が似合うと思っていましたが、この作品では優しくて少し不器用な上司役を見事に演じています。まさに適任と言えるでしょう。特に彼の傾聴する姿勢は、Z世代にとって理想の上司像そのもの。スーツにスニーカーを合わせたスタイルも、彼らしい柔らかさを感じさせます。


普通じゃダメなんですか?

鳩山さんの不器用さはありますが、共感力の高さが印象的です。相手の気持ちになって物事を考える姿勢が描かれていました。また、妻は仕事で多忙を極めている「バリキャリ」タイプとして描かれていますが、その忙しさを誤解して、鳩山さんは「浮気をしているのでは」と疑ってしまいます。自分の「普通すぎる性格」が原因だと考え、普通でない鷹野さんにアドバイスを求める展開には思わず笑ってしまいました。


言語化して相手に伝える大切さ

最終的に妻の忙しさは仕事が原因で、彼女が鳩山さんに不満を抱いているわけではありませんでした。今回のテーマは「言葉にして伝えること」の大切さだと感じます。日本では「言わなくても分かるでしょ」という阿吽の呼吸が美徳とされますが、これが人間関係のすれ違いを引き起こす原因にもなります。感謝や満足していることを言葉にして伝える文化を築くのは難しいですが、小さなことから始めたいですね。


普通とは何か

第8話では「普通」とは何かを考えさせられました。「たらこ味のサイダー」や「編み物カフェ」、あるいは「知らない人の誕生日を祝う」といった行動は、普通ではないのかもしれませんが、それぞれの個性として尊重されるべきです。私は人事で採用に携わっていますが、経営層から「面白味のない人材ばかり採用する」と言われることがあります。それに対して、「たらこ味サイダー好き」を採用条件にすべきなのか?と疑問を持っています。普通の定義が曖昧ですが、どんな人にも個性があり、それを活かす組織づくりが求められる時代です。


クレーム対応の極意

第8話では鶸田君が顧客クレームに対応する場面が描かれます。雉谷さんのアドバイス「言い訳をしない」「話の腰を折らない」「傾聴する姿勢を持つ」は非常に的確です。クライアントである老舗のお菓子メーカーは、心理的安全性が欠けている様子が描かれました。社長の絶対的な権力が、新しい提案を無駄にしている組織風土が背景にあります。一方で、TALON営業部ではお互いの個性を尊重する文化が根付いており、これが理想的な職場環境を象徴していると感じます。


最終回を前に

来週はついに最終回です。とても寂しい気持ちですが、第8話の「人は理由もなく好きになる」「恋をするとアホになる」「キモいとは幸せなこと」という言葉には考えさせられました。このドラマが描く人間模様は、私たちの日常にも通じる名言がたくさん詰まっていますね。

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