人間とAIによるピアノ講師の椅子取りゲームを影から見ているミニプログラムについて【中国ビジネス】
中国の投資機関に注目されている事業として音楽教育におけるトレーニングパートナーを提供するサービスが挙げられます。多くのサービスは、人間の音楽教師がトレーニングパートナーを努めること、楽器の練習は一般的に繰り返し頻繁に行われることから必然的に高所得者向けになってしまうのが現状。
ある機関の試算によると、中国の音楽教育市場は2022年までに4000億元(約6兆円)以上の規模に達する。中でも、オンライン指導への需要は1000億元(約1兆5000億円)に迫ると予想されている。
そんななかAIがトレーニングパートナーを務めるサービスが誕生しました。「縁音科技」が提供する、月額1500円課金モデルのピアノAIトレーニングアプリの「楽意音楽(01yinyue.com)」です。
ピアノは一つのキーが一つの音を出す構造で、運指の正誤が明確なため、とくにオンライン指導や可視化教材に向いている。楽意音楽はプロの演奏による音源が2万曲収録してあり、これらを再生すると、画面上の楽譜にリアルタイムで演奏の過程が表示される。テンポ、強さ、ペダルテクニック、運指なども同時に楽譜上に表示される。また、ユーザーの演奏はスマートフォンやタブレットのマイクを通じて認識され、こちらもリアルタイムでミスを指摘し、評価が行われる。さらに、ユーザーの練習データを基に新たな練習プランを提示してくれる。
↑人間のトレーニングパートナーに講師を努めて貰う場合は単価1500円であることを踏まえると、ピアノ愛好家にとって感涙モノのサービスではないでしょうか。またハイグレード的な対極な価格帯のプランも用意すると、高い価格のサービスを受ける事それ自体に潜在的に価値を感じて満足している消費者にも刺さりそうです。最先端AIトレーニングパートナーが教える超高級音楽教室!みたいな(笑)
熾烈な競争が行われる上記領域に注目していきたいですが、将来的に戦うことになる相手はミニプログラム機能かもしれません。各社のミニプログラム(アプリ内のアプリ)が将来的にどのような進化を遂げるのか誰にもわからないことから、オンライン教育市場で競い合う企業の驚異に成りうる可能性は充分にあり得るのではないでしょうか。
今後、各社のミニプログラム機能がそれぞれどのようなコアコンピタンスを発揮していくのか、今後も注目していきたいです。
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