あたりまえ
なにもわからないといった
すべてがはじめてだと君はいった
緊張の毎日だっただろう
それでも必死に頑張っていた
何もわからないと言っていた君は
仕事も早くはなかった
そうして数ヶ月が過ぎた
君の周りには教えを乞う人が多くなっていた
相変わらず口下手な君だった
だが変わったことが一つあった
声に重みが溢れていた
人の成長は人それぞれ違う
当たり前
でも当たり前を当たり前としてやってきた君は
もう当たり前ではなくなっていた
もう特別な人になっていた
君はいう
もっとがんばります
その一言が重い
そうだね
頑張ってきたもんね
みんながそれをみているよ
だからそこにいる
すべての人が君を必要としている
初めて会った時の
震えていた君の姿はなくなった
そこにあるのは
地に足をつけた力強い君の姿だった
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