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英単語の覚え方 「大胆かつ丁寧に!」
本日も読んでいただきありがとうございます!
私は、3月に公立高校を定年退職し、4月からは非常勤講師として引き続き、高校で教えています。それと並行してオンラインでの初級英語講座も始めました。
前回の記事で、映画を字幕なしで見るためには、音声知覚だけでなく、意味理解を攻略することが大事だとお伝えしました。リーディング力がリスニング力と大きくつながっており、リーディング力の根底に(というか英語力そのものの根底)に単語力があります。
高校でも、オンラインの講座でも必ず聞かれるのが、「どうやって単語を覚えたらいいのですか」です。
皆さんは今まで、どうやって単語を覚えていましたか?私はずっといわゆる非効率なやり方を何十年とやってきました。今日は10語覚えて、明日も新しい10語を覚えて・・・を繰り返していました。その結果がどうなるか・・・最初に覚えた単語の多くを忘れてしまいます。だからもう一度やり直し・・・。
何かを暗記しそれを定着させるためには、脳にこれは大事だ、覚えなくてはいけないと思わせることです。それにはその単語に出会う回数を増やすことです。脳は何度も見聞きするものを大事だと認識し、記憶に残す働きをします。
では具体的にどうするのか、今日は私が学生時代に知りたかった効率的なやり方お伝えします。
1.単語は1週間または10日ごとに区切って覚えます。
2.その際、その期間で覚えたい単語数を決めます、100語とか50語とか。最初は少ない数から始めてもいいかと思います。今回は100語覚えると決めたと仮定しましょう。
3.1週間、毎日100語を練習します。これが大事なポイントです。忘れて当たり前と割り切って100語を学習することです。1日に何度か取り組むことも重要なポイントです。
4.単語に限りませんが、何かを覚えないといけない場合、目で見て、耳で聞き、口で言いながら書く、を繰り返します。ただ、書くことは必須ではなく、私は単語を覚える際、実はあまり書きませんでした。目で見てスペルを脳に焼き付けるようにしていましたし、みなさんの中でスペルが重要であるならば書く作業も是非入れて欲しいのですが、英語を聞く、話す、読むだけであれば、書く作業は不要かもしれません。書かないと覚えられない方は、その作業を入れて下さい。書く作業を省いた場合、100語を練習するのに10分程度しかかかりません。(音声を止めずに練習した場合)ですから、通勤、通学の電車の中、パスを待っている間、休憩時間等、隙間時間を利用して1日何度か取り組めるのではないでしょうか。
5.教材は音声がついたもの、単語だけでなく例文も掲載されているものを必ず選んでください。また、日本語を言って英語を発音してくれる教材が個人的におすすめです。私が使っているのはアルクさんが出版しているユメタンシリーズです。高校生用の英単語集で大学入試を意識して作成されていますが、日常で使われている単語集です。初級者から上級者用まで揃っています。(日本語の音声がなくても英語の音を聞きながらテキストを見て、日本語の意味を覚えるやり方で問題ありません。)
6.ここからは具体的なやり方です。このやり方は、灘高校の元英語教師、キムタツこと木村達也先生が推奨しているもので、かいつまんで説明します。
① 単語の意味を隠し、1週間分の学習語のうち分からない単語にチェックを入れておく。音声を聞き意味と発音を確認する。
発音を確認する作業は、知っている、発音できると思っている単語でもしっかり聴いてしっかり真似て下さい。
② フレーズも単語と一緒に練習すること
最初のうちは単語のみに集中しても構いません。ゆとりが出てきたら、フレーズの暗記も単語と一緒に行いましょう。
③ ユメタンは日本語の後にに英語が流れます。慣れないうちは、テキストを見ながら英語を音声と一緒に発音しましょう。発音が曖昧だと思った単語は、英語の音声を聞いた後、音声を止めてリピートして下さい。とにかく、音をしっかり聞いてまねることが、英語力向上の基礎になるを理解して、音に集中して下さい。慣れてきたら、テキストの英語の部分を隠して練習します。さらに大事なことは、単語やフレーズを映像化しながら覚えるということです。例えば、run だと誰かが駅まで必死で走っている様子をイメージすると言うふうに。全ての単語やフレーズにそれをすることは難しいかもしれませんが、英語を英語で理解する、と言う根底にはこのイメージすることがとても重要になってきます。
④ 日本語の後すぐに答えられる(クイックリスポンス)と、実際の会話での瞬発力がついてきます。
エビングハウス(ドイツの心理学者で記憶に関する事件的研究の先駆者)によると、人は覚えたことでも、20分後には42%を,1時間後には56%を,1日後には74%を忘れてしまうと言われています。更に1週間後(7日間後)には77%,1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却してしまうそうです。この結果を表した”エビングハウスの忘却曲線”は有名です。
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忘れる前に、繰り返す。これに尽きます。ですから、1日のうちに何度か繰り返すことが、暗記することにおいて効果的だということですね。
“言うは易し行うは難し”とも言いますが、いえいえ、やりましょう。自分のためです。100語というとかなり大胆な挑戦と思われる方もいらっしゃるでしょうが、やられた方はみなさん意外と大丈夫と言っています。その後の取り組みも大事ですね。丁寧に繰り返すことです。
単語の蓄えができてくると、読解力もリスニング力も上がります。何においても、やはり単語力が全ての土台になりますね。
このやり方で、”確実に単語を覚え、会話の幅も増えた。楽しいです”という人もいます。是非、皆さんもお試し下さい。
やり方がわからない方は、コメントいただけるとお答えできます。