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記憶に限界なし。大丈夫、物覚えは改善できる

 僕は26歳まで記憶力には上限があると思っていた。ペーペーな大学を卒業した僕と、思考力の怪物という印象を持つ東大生の違いは遺伝子だと思い込み、

 でも真実は、記憶に上限はないし記憶力はテクニックである程度伸ばせることを知った。これも思い込み・バイアスで、時間を無駄にしてきた感が否めない。

 当時の僕は仕事上で「自分のスキルアップにつながらない作業」に強い嫌悪感を示し、渋々こなしていた。なぜ貴重な記憶力をここで使わないといけない、記憶力が悪いのは余計な仕事を振られたせい。と、いつしか保身のために他人のせいにしていた。

 キャリアをだいぶ潰してしまったのは間違いない。もっと早く、記憶に限界がないこと、記憶術を身につけておきたかったと思う。

 が、重要なのはここからだ。

 筋トレを例にしてみよう。筋肉を増やしたければ筋トレするのが普通だ。もっとも、筋肉に適切な負荷をかけなければ筋肉は付かない。ただトレーニングした達成感をその場で味わえるだけで、欲しいものが結果として手に入っていないのだ。

 筋トレに限った話しではなく、努力の成果はすぐには出ない。時間をかけてようやく目に見えてくるものだ。なので自分の戦略が正しかったかどうか、すぐには気づかないし、自分で気づけるよう記録をつけるなど工夫が必要になる。

 筋トレを記憶術に置き換えると、脳への負荷は記憶の中から情報を思い出そうと努力した時に頭が"ぐにゅ〜ん"と感じるあの感覚をどれだけ感じているかだと思う。

 これを感じずに情報を思い出せる時は、負荷がかかっていない証拠だ。一方でこの負荷を嫌いたくなる自分もいる。数秒考えてついつい答えを除いてしまう自分がいた。これ、学生の頃からの悪癖だと思う。

 仕事ではスピードが求められる。なので適宜記憶から情報を引っ張り出して現実に引用していく必要がある。

 人間の凄いところは、良くも悪くも負荷に慣れていくところだと思うし、いつしか負荷が物足りなく感じてくるのだ。

 筋トレ好きにはわかると思うが、20kgのバーベル上げになれると、もっと上げたくなってしまう。これは記憶も同じで、いつしかあの"ぐにゅ〜ん"という感覚が慣れてスムーズに記憶を引っ張り出しやすくなるのだ。これが、記憶力の向上を実感した時であり、まだまだ記憶力を伸ばせることを意味している。

 よく、いろんな会話を引き出せる人がいて羨ましく感じるが、記憶力が上がればどの記憶を持って来ればいいか、そのレパートリーと瞬間的な判断力が上がっていく。

 記憶とはアウトプット=実際に使う時に強化される訳なので、使わなければいつまで経っても記憶の奥底に眠ったまま。

 なれるまで時間はかかるけど、この苦労は100%身になるので続けて欲しい。

 もっとも、物覚えの悪さを嫌味ったらしく野次られても、自分は自分なので気にする必要はない。もっとも、嫌になればいつまでも身を置く必要はないので、そこは臨機応変に。いつかレベルアップして見返してやりましょう。

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