【調査結果】暑さに脆弱な犬ランキングとその原因
イギリスのノッティンガム・トレント大学のエミリー・ホール氏らが2016年に90,000件以上の獣医訪問者の記録に基づいて行った調査によれば、犬も暑さの影響を大きく被り、酷暑によて死亡するケースが増えることを示唆しているそうな。
2016年といえば、近年最も暑かった年であり、イギリスでは確認されているだけでも395頭の犬が暑さによって獣医の世話となり、うち56頭が死亡してしまったとのこと。なんとも嘆かわしい。
人間と犬の寿命に与える因子は結構共通点があるようで、例えば副流煙の吸い込みは犬にもダメージを与えるそうだ。
そして本題である暑さも、生命に大きく影響することが判明した。で、暑さ耐性に影響を与える因子は
・体重
・年齢
・頭蓋骨の形状
とのこと。
検証の基準としてラブラドール・レトリバーを基準に、それよりも暑さ耐性があるかないかを順位分けしたそうだ。
すると、次の3つが明らかになった。
1.体重が50kg以上の犬は、犬種に関係なく暑さ耐性が弱くなる
2.12歳以上の犬もまた、他の年齢に比べて熱ストレスを受けやすい
3.顔が平らで頭蓋骨が広い犬種は熱耐性が低い
犬年齢の12歳は人間に換算すると68〜69歳に相当する。高齢者に該当する世代で、熱中症を発症して病院に搬送される方も目立ち始め、また体力の衰えも顕著になる世代だ。
また顔が平らで頭蓋骨が広い犬種は、鼻の形がはっきりしている犬種に比べて、熱関連の病を発症する確率が2倍高くなるそうで。あと純血種の犬は交雑種の犬よりも同様にリスクが高まるとのこと。
さらに興味深いのは、体型が似ていても犬種によって暑さ耐性に差が生まれる点だ。ゴールデンレトリバーはラブラドールよりも約2.7倍も熱関連の病気に苦しむ可能性が高いとのこと。
グレイハウンドはラブラドールよりも4.3倍、熱に対する感度が高いとのことだ。
こいつは毛が分厚くないが筋肉が分厚い。研究者らの推測だが、暑い日にも目一杯運動することで筋肉が熱を持ち、かつ空気も暑いので体温を冷やせないのが原因ではないかと語っている。
最後に、暑さに脆弱な犬ランキングトップ5を紹介。
1.チャウチャウ
2.ブルドッグ
3.フレンチブルドッグ
4.ドーグ・ド・ボルドー
5.グレイハウンド
ざっとまとめると
・犬だって暑い
・体重が重く、年を取ると熱関連の病にかかりやすくなる
・人間と犬の生態は、相関が結構ある
というところだ
そして愛犬を守ってあげられるのは紛れもなく飼い主だ。
犬は舌を出して体温調節をする生き物だ。吸い込む空気が暑いとそれが厳しくなる。人間のように水をたくさん飲めばいいというわけではない。
また歩きタバコ、火がついたままポイ捨てされたタバコは、犬の命を奪う大きな原因になっている。
愛犬家を唄ったり、犬は家族の一員とみなす諸外国の皆さんに言いたい。歩きタバコ、ポイ捨ては厳罰に処すべきだ。
それから、体毛が分厚い犬ほど、暑さに弱そうなのは想像に容易い。人間は半袖に着替えればいいけれど犬はそうはいかない。
体毛を全部削ぎ落とそうなんて突拍子もないアイデアが出かねないが、それやると直射日光を肌に受けて逆効果な気もする。
そしてグレイハウンドの件は、筋トレ後の人間と同じやないか、と思った。筋肉がめっちゃ暑くなって体を冷やしたくてしょうがない。
犬のことを考えるなら、自分の身体に目を向けると、より理解力が深まり、どうしてほしいかが分かるようになるかも。
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