2024年、起業1年目、辛かった10のこと

2024年3月に観光系のスタートアップHinotoriを起業しました。この9ヶ月、しんどいことの方が多かったので正直に何がしんどかったか書き出してみたいと思います。


①バックオフィス崩壊

経理などの仕分けに関して素人であり、領収書をすぐ無くしてしまう私は、紹介してくれた方に経理業務を丸投げしていました。しかし実際仕分けはできておらず、数ヶ月かけてその修正に追われ、今も大﨑個人への仮払い金が100万円を超えてある状況でした。未入金や未払金が多々あったり、入金サイクルの固定ができていませんでした。

(例)役員報酬12万円で設定していましたが、経費や日当を含み役員報酬として30万円で仕分けされておりました。また保険証は未だにできていません。

社会保険計算、経費精算、入金確認など丸投げだったものを自分も新しい経理の方と確認する仕組み作りをしていました。大量にあった未入金や銀行口座との照合を1件ずつ行い、一旦綺麗な状態で歳を越せそうです。

②マネージメント崩壊

こんな図を作りカルチャーを作ろうと頑張っています

SEO×ショート動画をする上でAI×インターン生による仕組み化を行いましたが、マネージメントがとても難しかったです。理由は15人以上のインターン生と業務委託との個別やりとりに時間とマインドを取られてしまったためです。マネジメントレイヤーがいない以上私がやらざるを得ないのですが、マネジメントの仕組み化を手探りでやっているときは異常に疲れたのを覚えています。
私はリーダーにはなりたいが、マネージャーにはなりたくないんだなと実感しました。

③視座の違い・ビジネス常識レベルが合わない

業務委託・インターン生を抱えて仕事をする中で、自分の視座を押し付けてしまう癖が抜けませんでした。外資コンサル出身ということもあり、資料の手抜きなどは許せなかったですし、クライアントワークに対するプロフェッショナル意識が強かったのかもしれません。

・期限を絶対守る
・期待を超える
・中間報告をする
・社内MTGまでに分析を終えて資料を作る

当たり前だと思っていたことが、できない人の方が多いことも学びました。正確にはルールを統一して適応させないとやらない人が多いと思います。業務委託の方に「えっ、何でやってないの?普通やってこない?」と100回は言いましたが、ある種のモラハラであり、ルールなしには言ってはいけないのだと学びました。

それでも自分のプロ意識だけは下げたくないとも思います。

④No2不在のしんどさ爆発

会社の意思決定をするにあたり、業務委託・インターンだけの組織だと全て自分で決めて実行してもらうしかない。当たり前ですが経営者の器量が問われます。

エクイティー調達をしてる以上1円たりとも無駄にできないこの環境で、意思決定を対等に喧々諤々と議論できる人が改めて必要だと感じました。社外の方やエンジェル投資家にはよく相談していましたが、やはり社内ですぐに深く話せる人が必要だと感じています。私自身1人で戦略を考えるよりは仲間と発散した方が強いなと感じました。また戦略より実行の方が向いてるのかも知れません。スピードは早い方なので。

→COO大募集しているので、興味がある方はぜひお話ししましょう!

⑤ピボットをしながらの修正

投資家の皆さんに話をして50社以上断られました。それでも応援してくれる人がいるのですがやはり細かくピボットは必要で、検証には時間・お金・専門家の知恵・資格が必要な領域で前に進められなかったのが悔しかったです。なんとかこれで行けるという光を見つけて歳を越せそうなので2025年初頭から大きく勝負します。

「大﨑さんだから投資する」と言ってくれる人たちを裏切りたくないです。

⑥スピード感が出せない

スタートアップとして旅館やOTAからなる旅行スタイルの負を解決するために立ち上がりました。地域を取材する傍ら、頼ってもらえる場面も増え「大﨑さんにうちのマーケティングを見てもらいたい」というお声をいただきました。当初それが嬉しくて仕方なかったですが、大﨑の属人的なコンサル案件が多くなりスタートアップとしての迷走を果たしました。地域旅館の役に立ちたいが、自分の達成したい夢へ一直線に走れていないのではと毎日思い悩んでしまいました。メンバーのタスク管理・リマインド・やられてなければ深夜に巻き取り資料を作り、「俺って何してんだろう、このままでいいのか?」と悩まされました。

⑦資金繰りに苦しむ

資金繰りも苦しく、資金の使い所を考えたビジネスの立ち上げ方には大きな後悔が残りました。地域を取材するのはスタートアップ的にNGな資金がかかります。どうにか安くする方法を模索しました。ほぼ全ての取材に同行して気付けは30地域250観光スポット40旅館を取材しました。素人だった動画スキルも、なかなかの腕前に成長しました。がやはり資金繰りに苦しみ、コンサルをして食い繋ぎました。属人的なものも少なくないので、時間を取られてしまいます。「何かを捨てなけれな新しい何かは得られない」と学びました。

⑧スタートアップ起業家の村に入れず?

起業1年目、何人の起業家と知り合いになり高め会えたのだろうと思うと全然です。起業家だからこそ教えてくれる知見や共有できる悩みがあるはずなのに、家に篭り仕事をするか地域に行くこと=正義と格好をつけていました。実際コミュ力低めではありますが、もっと積極的になりたいなと反省しています。

途中で宮田さんとスタートアップ×ローカルバトミントンを開催しました。月1回@南青山でやっています。7割初心者なので皆さん気軽にご参加ください。

⑨マーケターとしての感覚は薄れていく

大学生の頃USJのインターンで優勝して森岡さんに憧れてマーケターになりました。日々マーケティングを研鑽して旅館・ホテル・アミューズメント施設のTo C集客をするマーケターとしては国内でもかなり強いと思えるようにもなりました。特に旅館や小規模ホテルのHP比率を上げるための集客にはかなり自信があります。

先日何かのツイートで「マーケターの2タイプ」を見ました。
①プロダクトが好きで、そのブランドを伸ばしたいタイプ
②マーケティングが好きで、あらゆうる知識を習得してハックするのが好きなタイプ

支援業の皆様や本を出すようなマーケターは②が多く、知り合いの方も②が多いイメージです。しかし私は圧倒的に①でエゴが強いので、支援業は向いていないと思います。でも支援業をやっており心がモヤモヤしています。

①は究極マーケターでなくても良いなと思います。今まで宿・テーマパークで働いて思うのは、マーケだけではうまくいかず、事業を前に進めるために何でもやる=結果事業が進む=好きだと思います。事業を前に進める=マーケターという定義なら依然としてマーケターですが、自分の作りたいブランドやプロダクト以外に年々興味がなくなってきています。

⑩スタートアップvsソリッドベンチャー

結論初期はスタートアップ的な動きをしていたが、キャッシュフロー改善のためソリッドベンチャーっぽくなりました。これが現実だと思いつつ2025年初頭にこの現状を打破して、3回くらい思いっきりバットを振れる状況を突きくりたいと思います。

2025年の方針

・一緒に観光業界を変えるCOOを採用する
・3回くらい思いっきりバットを振る
・社会課題を明確に解決スタートアップになる
・まごころを体現するカルチャーをアップデートして組織浸透させる


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