N1インタビューでサービスを作る。熊野古道で実験してみた。(2023年3月号)
こんにちは、大﨑です。
先日ブランディングテクノロジーCMOでマーケティングトレース主催の黒澤さんと越境ECのプロ集団・世界へボカンの徳田さんと月に2本noteを書くことをコミットしました。。。お二人とも記事の寄稿やYouTubeでのアウトプットが凄まじいです。
「熊野古道で実験してみた。」という連載を月1本やろうと思ったのですが2本目からサボり、3月もサボろうとした矢先に寝耳に水。でもマーケティングのプロ黒澤さんと徳田さんにご指示いただけたのも何かのご縁なので月2本やります。
前回はコンセプトをどう作ったかについて一筆書きで書いたので良かったら。
今回はN1インタビュー(デプス調査)に関してです。
アンケート調査とN1インタビューの違い
アンケート調査とN1インタビューはどちらも「顧客理解」においてとても大切です。どちらも欠かすことなく実施するべきですが、両者では対象と目的が異なります。
N1インタビューの主な目的は2つです。
・インサイト発掘(マーケティング視点)
・サービス改善(オペレーション視点)
そのため我々は普段マーケ・オペレーションの2名体制でヒアリングをしています。マーケとオペレーションの融和にもつながり、一緒に改善を考える機会になるのでお勧めです。
コアファンを分析して、コアファンに刺さるサービス作りをする入門書としては西口さんの「顧客起点マーケティング」がおススメです。
※実戦でこんなに上手く行くのは稀で理論書として頭に入れるべきだと思います。
N1インタビュー…何質問すればよい?
N1インタビューは僕は下記のように進めています。SEN.RETREATで進めているやり方を公開しますね(笑)是非パクってください。
僕のTwitterフォローしてくださった方は議事録用の雛形使ってください。
N1インタビューのコメント例
こんな方にヒアリングしました
・38歳男性・妻38歳(子供10歳男子、9歳女子、7歳男子、4歳女子)
・和歌山県在住(宿から車で1時間半の距離)
特徴的なコメント
【日常生活】
普段の生活はインドア派だが、休みの日は妻や子供の希望に合わせてアウトドアで遊ぶことも多い
すごくアウトドアが好きというわけではないため、キャンプなど全て自分で一から準備を行うのはマッチしない
夫婦ともにインスタグラムなどのSNSはやっていない
情報はインターネットから収集。まとめサイトなどもみる
【旅行先に関して】
夫婦それぞれで旅行先候補の情報を持ちより、金額等から判断する
3交代制勤務もあり、家族全員での休みが合えば計画を立てる感じ
6人全員の予定が会うときが少ない。また6人で泊まれる宿自体がすくない
行き先を決める際に最も重要視するのは、見た目、価格は最後
グランピングなどのジャンル決め→場所→周辺情報→ホテルの空き、内容→日程確認→金額の順で旅行先を決める
【宿に関して】
1棟貸しという点が魅力、子供が気兼ねなく遊べる
記事サイトで紹介されていて、そこに掲載されていたリンクからHPへ飛んだ
オールインクルーシブメニュー(ドリンク)についての感想
クラフトビールが美味しかった
余ったので持って帰ってからも楽しめた
貸し切りの一棟貸しで良かった点はなんですか?
子供に静かにしなさいということなく楽しめたので良かった
他人に気を遣う必要がない
N1インタビューで開発したサービス。熊野古道で実験してみた。
このインタビューコメントからどんなことを想像しますか?
僕はこんなことを考えました
関西圏で平日休みのシフト制の方で子持ちの方は何人いるんだろう?
子どもたちが春休みや夏休み・平日仕事が休みの時に、家族でご利用頂きたい。こんなインサイトがあるのかな。。
・お子様が4人いると自分たちが目の届く範囲にしかお子様を連れていけない(不安感)
・子どもを連れて行くと「静かにして」が口癖になってる。子どもって騒ぐのが普通だけど、周りの目を気にして注意してしまう。注意するのも嫌だし、周りに白い目で見られるのも嫌(焦燥感・イライラ・ストレス)この方にこの体験をしてもらいたい。
・一棟貸しで周りに何もない山の中で、人目を気にせず子どもを遊ばせてほしい。でも自分たちもリラックスしてほしい。
・子どもに思い出に残り、「またあそこ行きたい」と言ってもらう体験を作りたい。
・子どもが静かにしなくてもよい、自然の中の雄大さを味わってほしい。
インタビューから作ったクリエイティブ・体験
ターゲット:3~8歳の子供が複数名いるご家族(または3世代)
下記を狙ったスチールを撮影して、HP・Instagram・広告等に落とし込み
・楽しく思い出に残り、普段は気軽にできない非日常体験を感じられるスチール
・子どもがいるのにゆったりできるかも。。。と思わせるスチール
・近くに子どもを連れてくことができるとわかるスチール
・熊野古道に親しみが持て、家族でも行けると思わせるスチール
・家族団欒、、久しぶりに机を囲めるっていいね。と思わせるスチール
非日常感を出すクリエイティブ
家族向けに開発したサービス
夏休みの子ども自由研究を狙いました。(親にも子ども自由研究という言い訳を作り来てもらう)子どもが主体的に動くことで、子どもがまた行きたいと言ってもらうようなイベントを作りたいと考えました。こちらはUGCがかなり回ったのでお勧めです。
花火は夏のキラーコンテンツでした。花火大会は見に行けても、手持ち花火をできる場所は少なくなっています。子どもだけでなく、大学生の予約も増えました。みんな注意されるのでやらないですが、本当はやりたいんですね。
実際このスチールから作ったクリエイティブをPRやWEB・SNS広告(家族にターゲティング)した結果。
・ADR(客室当たりの単価)が上がる:家族での大人数が増えた。
・春/夏休みの稼働率が上がる:平日の家族連れが増えた。
・家族のUGCが回った(今までは20代女性の投稿が多く偏っていた)
いかがでしょうか。N1インタビューをまだやったことがない方は是非お客さんの声を聞き、サービス開発を行ってください。
Twitterで熊野古道でのマーケティング活動を随時投稿しているのでもしよろしければフォローお願い致します。
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