地方マーケターに必要なスキルセット。ブランドを飛躍させるPRと総合力
熊野古道でマーケティングをしている大﨑です。
今回は熊野古道の宿『SEN.RETREAT』に地方マーケターとPRパーソン21名を集めた合宿でわかった、地方マーケターに必要なPRと総合力のスキルセットとマインドを書きたいと思います。
地方マーケターに必要な5つの『力』
こちらは前回書いたnoteより引用しています。
特に専門性<総合力で戦う必要があります。理由は予算が低く工夫してなんでもやらなければならないため、一つの専門性のHowに依存できないからです。
一方で代理店を使いづらい地方では、専門性を持つ努力も必要です。だからこそ事業主のマーケターは「協力」して「総合力」を獲得しなければなりません。
地方×ブランディングの勘所とは
大切なのは「地域の魅力的な要素」を活かしという点だと思います。
だからこそ「地域の魅力」から外れたブランド確立を狙うと、地域ブランドを壊しかねません。逆に地域ブランドを活性化する自社ブランドになっていれば、自社商品も地域ブランドもWin-Winな関係になれるはずです。
熊野古道での例
私の宿では下記2点を意識したブランディングを心がけています。
地方PRの定義
PRの定義は下記のイメージを持っています。
ズバリPRとは関係構築であり、それはメディアだけとの関係ではありません。社員や社員家族との関係が高まれば採用に繋がります。投資家や金融機関との関係でが高まれば資金調達に繋がります。顧客との関係はマーケティングと重なる領域であります。マーケティング=PRは違いますが、マーケティング≠PRとも言い切れません。
しかしこの定義は組織中心の考え方(主語が会社)なので、地方に適応する場合は下記のような定義になると思います。
PRを地方に適応させると、地域ブランドは加速する
私が思う地域ブランドの好循環です。地域ブランドを確立し、地域経済の発展に留まらず、シビックプライドを醸成することで、真の意味での地域活性化が進むと考えます。
地域ブランドアイデンティティの確立に貢献するPR
PRは地域ブランドを確立するうえで最重要な取り組みの1つです。
チェックポイントは下記になると思います。
「PRフックが地域ブランドを棄損しないか」を考えらているか、地方マーケター・PRパーソンとして重要です。何故なら地域でビジネスをする村社会において、地域ブランドを棄損してはビジネスをさせてもらえません。
地方ブランドが高まれば、自ずと地域経済は発展します。ただし地域経済が発展したからと言ってシビックプライドが高まるわけではありません。
(例)富士山_オーバーツーリズム・ゴミ問題
シビックプライドの醸成×PRの貢献
「PRの力で社員のエンゲージメントが高まった」のように「地域への愛が深まりました」と、いち地方企業のPRでなるのが理想ですよね。
シビックプライド醸成において、PRの力は計り知れません。全国放送に自分の地域が出た時の反響は凄まじいです。
地方マーケター・PRパーソンとしてのマインド
私たちは自社を勝たせるのはもちろんなのですが、同時に地域を勝たせる・住んで良かったと思ってもらうことができる存在だと思います。
地方マーケターは孤独ですが、これからも「協力」していきましょう。
そして「総合力」の中にPRというスキルを取り入れていきましょう!
こちら桜井さんの記事もおすすめです。
お世話になった講師の皆様
HONE Inc. 代表取締役/マーケター
桜井貴斗 / Takato Sakurai
静岡県出身。大手求人メディア会社で営業をしたのち、新規事業の立ち上げ等に携わる。売り手都合の営業スタイルに疑問を感じていた矢先に、マーケティングに出会い衝撃を受ける。その後いくつか新規事業の立ち上げを経て、2021年に独立。現在はクライアントのマーケティングやブランディングの支援、地方Webマーケターのためのコミュニティ運営などを手掛けている。
HP / X
株式会社しんめ 代表取締役社長 / PR
下村 彩紀子 / Sakiko Shimomura
人材メガベンチャーを経て、2019年10月に社員数10人ほどのビビッドガーデン(食べチョク)でPRを立ち上げたのち、広報PRの責任者を担う。2020年度ベストPRパーソン賞を受賞。その後、2023年に株式会社しんめを創業。PRやコミュニケーションの専門家と協業しながら、企業や団体の広報活動を支援している。クライアントはIT、不動産、出版、一次産業、食、メーカー、教育など多岐に渡る。
HP / X
The Breakthrough Company GO Business Producer
平野 美優 / Miyu Hirano
2017年三菱商事入社。主にアパレル業界にて事業投資やマーケティング、及びグローバルブランドのOEMやSCMにおけるDXプロジェクトを推進。全バリューチェーンを広く担当した経験を活かし、新規事業としてサステナブルファッションのD2Cブランドを立ち上げる。VUCAの時代、論理的・合理的課題解決に加え、潜在課題発掘や人の感情に寄り添うデザイン思考の重要性を感じ、2022年5月よりGOに入社。前職の事業創出・推進経験も活かしながら、幅広い企業の価値向上にコミットしている。新しい世界に飛び込むことが好きで、語学力と体力を活かし世界30ヵ国以上を巡る。世界中の子供たちの夢を集めた本を出版するのが小さな夢。
HP / note