サイモン&ガーファンクル
社長からレコードの差し入れが届いた。
50枚はあるだろうか。多くはジャズだが、中にはロックやポップスもちらほら。
その中からサイモン&ガーファンクルのベスト盤があったのでかけてみた。
ああ、素晴らしいと思うのだけど、曲は知っていてもこのグループの事を良く知らなかったので調べてみた。
二人組で、作詞作曲は全てポールサイモン、ガーファンクルはというとギターも持たずに歌専門。ビートルズもチャゲ&飛鳥でも自分の歌う曲は基本は自分で作るという分担だったと思うが、このグループは完全にポールサイモンに委ねられている。となると歌の配分はというと、どうやら五分五分らしい。あの名曲、明日にかける橋に至ってはガーファンクルのほぼ独唱だという。他のグループで例えるとオアシスに被るだろうか、ノエルがソングライターでリアムがシンガー。でもノエルも歌う。
それほどまでにガーファンクルの歌声が素晴らしいのかというと、素晴らしいのだ。
明日にかける橋も最初はポールサイモンが歌う予定だったらしいが、ガーファンクルが歌った方が良いという結論に至ったのだろうか。外からみたら称賛されるのは歌った人間で、一生懸命作った曲を譲ってしまうというのは葛藤も計り知れない。
しかし天空から降り注ぐようなガーファンクルの歌声とポールサイモンの天才的なソングライティングがお互いに必要だからこそのグループだったのだと思う。
しかしさらに言うならガーファンクルの歌声とサイモンの歌声のハーモニーが最強であり、この2人が出会って音楽を作ってくれた事にただただ感謝するしかないと思う次第である。
そしてライブ映像を見てみたらポールサイモンのギターもめちゃくちゃ上手い。
本当に音楽性の高いギターで、なおかつハーモニーの低音パートが強力で異彩を放ってる。歌声も力強くてカッコ良かった。
ポールサイモンの実力を持ってしては解散してソロでの活動に移行するのも必然だっただろう。
とレコードを何度か聞き返しながらあれこれ考えを巡らせた夜であった。