iPadの有線転送速度について思う事
今回話題になった10世代iPadがUSB Cで2.0だった件。
3.0以上必要な人は無印iPadを買わないだろうとか、そういう人は airやProを買えばいいという意見がある。
それはそうなのだがAppleがそこをハッキリと分かる様にしてくれないと選ぶに選べない。ユーザーが調べてやっと判明してもその情報を知らない人はUSB Cで転送速度が速くなったと思う人が必ずいる。商売だろうけど真摯であって欲しい。
さて、その転送速度が必要なのがどんな時かというと、大容量の写真動画音声などをSSDに移したい時。またカメラのSDカードのデータをiPadに移したい時。
このような時USB2.0だと話にならない。写真数十枚なら良いが、動画になると数十GBを超えることも当たり前になり、秒間30〜40MB程度ではいつまで経っても終わらない。
これがUSB3でどれくらい速くなるかと言うと、一概に言えない。SDカードの仕様、カードリーダーの仕様に掛かってくるからだ。しかし安いv30のSDカードと1000円くらいのUSB3カードリーダーを使えば90MB程度のスピードでは転送できる。当然もっと良いSDカードならばもっと速い。SSDではこれも相性次第だが手持ちのiPadPro2017とSSDでは秒間100〜300MBくらいの転送速度を確認した。とにかく体感するスピードが全然違う。これは数字以上に体感すると戻れないものだ。
無印iPadで動画編集する人はいないなどという人も居たが、10世代iPadのA14チップのパワーなら動画編集もかなりできるだろう。
しかし逆に無印iPadで動画編集が楽に出来てしまうとiPad air、Proが売れなくなってしまう。
だからこそUSBの転送速度は差別化のための最後の砦なのだ。
なので無印iPadを使う層は動画編集はしない、あるいは有線接続はしないだろうという意見は無理がある。有線接続が遅いからこそ無印iPadでは動画編集しない、できないのだ。
lumafusionではUSB Cを搭載したiPadは外付けSSDやSDデータを直接編集する事ができる。これは64GBモデルでも1TBのSSDを繋げば1TBのファイルを扱えると言うことだ。となるとUSB C搭載の無印iPad10でもできるのか?となる。実際はUSB2.0のUSB C iPadが登場した事でlumafusionの仕様も変更になるだろう。
繰り返しになるが有線接続の転送速度こそが無印iPadで動画編集をできない唯一の理由になる。その仕様を明記せず「USB Cとは言ったがUSB3.0とは言ってない」論法を使うAppleは姑息だろう。これまでのUSB C iPadは全てUSB3.0以上であった。そしてAppleのiPad比較ページでは転送速度については比較できない仕様だった。iPad10はUSB CとだけあってUSB2.0とも3.0とも表記しない。一切の情報を出さず、Appleに問い合わせても分からないと言われる。
結果ユーザーの検証で初めて明らかになる。
そこまで秘密にしておいて有線接続で3.0以上が欲しいユーザーは airやProがあるのだからそっちを買えば良いとはどう言うことか。
とまあ思うわけです。
実際自分はiPad10のUSBの仕様が不明であることからほぼ2.0だろうと思ってましたが多少の期待もしてました。期待させた分だけ落胆もあります。これが購入した、あるいは購入を考えていたユーザーであれば、落胆のほどは更に大きいでしょう。
最後の砦であるUSB2.0仕様は仕方ない。しかしユーザーに対して真摯であって欲しい。つまりUSB2.0だと堂々と公開せよと、そう思う今回の件でした。
ちなみに自分は未だ2017iPad Proを愛用してます。USB3.0だしlumafusionにおいてh264ならとても快適です。h265は重いのでエンジンを積んだM1Macのlumafusionを使います。快適ですよ。
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