8Kが撮れるカメラに思う事
これまでにもYouTubeの視聴環境が4Kですら当たり前ではなく最も多いのはスマホ、タブレット端末による2K(FHD)視聴だろうと書いた。PCモニター、テレビは4Kも多いと思うが4Kテレビで4K放送やYouTubeを見ている人は恐らく少ない。YouTubeはデスクトップPCで観るという人が4K視聴の大多数だろう。完全なる肌感でしかないのだが。
一方カメラは高画素化が進み、有り余る画素を動画に落とし込もうと8K動画撮影すら珍しくない状況だ。しかし、その動画を制作している人ですら8K視聴できないという人が殆どではないか?
そもそもこのカメラを作った人ですら8K視聴しているのだろうか?
価格コムで8Kディスプレイを調べてみると2つの製品があった。
そのサイズが32インチ程度。
4Kですらもう少し大きいサイズが欲しい人もいると思うのだが、そんな小さい画面で8Kの醍醐味あるのだろうか?
レビューを見ると視力2.0で60cmまで近づくと実用的だとか。
そして8Kの動画のファイルサイズたるや恐ろしいものだろう。
それを処理するGPUもハイエンドが求められる。
結局ダウンサンプリングして4Kに落とし込むとかクロップズーム出来るとか、
4Kのための8Kになってしまう。
8K技術的に素晴らしいということは間違いないし。
出来ることなら8Kの素晴らしい体験をしてみたいとも思う。
しかしそれはこれまでの映像作品と、もはや別ジャンルの新しい体験である気がする。
バーチャルリアリティに通ずる何か。
2Kは200万画素、4K動画ですら800万画素程度である。5Kは1300万画素 6Kは1860万画素。ここまでは現代のミラーレスの領分である画素数だが、8Kは一気に3300万画素で、高画素機という範疇になってくる。
多くの視聴環境が200万画素から800万画素に移行するのに後どれくらいかかるだろう。そもそもスマホやタブレットが4Kになっても違いが分からないだろう。
この差はこれからも開き続けるのだろうか。
まあ、恐らくここが打ち止めになるだろう。
カメラというものの進化はある程度到達してしまっただろう。
少なくとも動画の画質においては。
しかし、まだ視聴者としては8Kという未知の体験がすぐそこに待っているのは楽しみである。