映画「まなみ100%」
監督:川北ゆめき
ボクは器械体操部のまなみちゃんという平凡な女の子を好きになり、高校〜大学〜現在でいくつかの恋愛を経てもずっと好きだった。そしてまなみちゃんは自分ではない誰かと結婚する日が来る。淡い10年の物語。
冒頭に言ってしまうと、、、この映画の主人公が全然好きじゃないです。軽くて、ノリでうまくいっちゃうこともあるやつ。監督ご自身の回顧物語なので書くの心苦しいですが、映画の中のYUZUくんはどうにも好きじゃない。それでも今作はなかなかに響きました。ずっと好きだったまなみちゃんとの10年が尊くて。男性が抱く幻想的な部分だけをくすぐって1点突破できている映画な気がします。女性はどうなんでしょうね?こんなことあるかい!キモい!って思うのかな?興味あります。
初恋映画ってベースではあるけど思春期に何者かになりたくて興味が右往左往したり、フラフラした恋愛しちゃったり、関係が変わっていく友人と変わらない友人がいたり、近くにいた人が亡くなったりは人生のアルアル要素。大人になる前の不安定さゆえに記憶に深く刻まれてる出来事は身に覚えがある。だから意外と主人公と同年代の20代ではなくて私は45歳ですが、、それぐらいの人生ヒト区切りがついている人の方が郷愁として響きやすいのかもしれません。
シンプルに「ずっと好きだったあの人はどうしてるかな」もあるし「好きだった人の結婚式呼ばれなかったなあ」とか「あいつ死んじゃったんだよな」と。回顧しちゃうことってあると思います。どうしようも出来なかった好きな人ってわりと皆さんいるでしょうし、、それも人それぞれか。
まあそんな感じに浸れる映画です。おっさんにオススメですが、若い女性に見てもらって「キモいっす理解できなかったっす」と言われてナンボな映画でもあります。
あ、一つ付け足すと中村守里さんが絶妙にまなみちゃんです。
絶妙に好きになります。