映画「BLUE」

監督：吉田恵輔

監督自身30年ボクシングを続けていたらしく。「報われない努力に花束を渡したい気持ちで作った」らしい。なるほど！それは大いに頷けるし、私は大好物なゾーン。　

そうなんすよね。大成しない人の方が大多数なんだよ。それを同じジムに属する3人のグラデーションで紡ぐ。ボクシングが大好きで努力を続けてるのに勝てない瓜田（マツケン）、日本チャンピオン目前の強さで瓜田の幼馴染のチカ（木村文乃）との交際も順調だが病に冒されている小川（東出昌大）、不純な理由からボクシングジムに通い始めた楢崎（柄本時生）。

この3人のように名も無いボクサーたちにも積み重ねた努力や恋愛ドラマや思いの入った大一番的な試合があったんです。誰も見てないようで誰かが見てる。いや見ててほしいw いい描き方だった。昔読んだ山際淳司さんのノンフィクション小説「逃げろボクサー」を思い出した。山際さんの視点が好きで。ノンフィクション小説と映画って違いはあるけど、何となく狙いどころが共通な気がしたんすよね。スポーツ新聞では1行で扱われる試合の裏側をしっかり描いたようなね。私の好みはブレてない。

瓜田が自分の素直な気持ちを吐露するシーン、、好み分かれるかもですが僕は好きです。リアルだとああやって言わないかもしれんけど。彼に叫んで欲しいんだよね。監督の思いが溢れたシーンな気がした。あくまで気がしただけ。努力してきた人々への大きな受け皿になってくれる物語だと思います。ちょっと書き過ぎちゃったかな。すいませんこれくらいに。

今作は緊急事態宣言が発令されてる今は映画館で見れません。解除されたら再上映からロングランしてほしいな。

映画『BLUE/ブルー』オフィシャルサイト