障害のある俳優を起用したNHK 土ドラ『パーセント』
NHK総合テレビで毎週土曜日22時から『パーセント』というドラマが放送されています。
海外では障害のある俳優さんがドラマや映画にたくさん出演している一方、日本はまだまだ進んでいないのが現状で、NHKでこのドラマが作られたのは画期的で、始まるのを聞いたときうれしかったです。
作られるきっかけになったのは同じNHKのEテレの方で、毎週木曜日20時から放送されている『バリバラ』という、みんなのためのバリアフリーバラエティーを担当されていたディレクターの南野彩子さんがドラマ班のプロデューサーに異動されたこと。
『パーセント』の主人公の未来はラブコメが大好きなテレビ局のバラエティーのディレクターでドラマ班に異動と自分の理想のラブコメドラマの制作を申し出ていたところ、その願いが叶い、異動とドラマのプロデュースをさせてもらえるようになったものの、多様性月間の一環で「障害のある人を入れたドラマにしてほしい」と編成局長に言われ、そこから前代未聞のドラマ作りに奔走していくわけですが、南野さん自身も実は大津放送局から大阪放送局のドラマ班に異動希望だったのが、実際に配属されたのは『バリバラ』だったそうで、すごい未来と境遇が似てるなと思いました。
南野さんが『バリバラ』での経験をもとに作られたのが『パーセント』です。
プロデューサー南野さん執筆のnote↓
ドラマは「なぜそもそも障害のある人をドラマに起用するのか」「起用したところで本人の気持ちを尊重したドラマを作れるのか」が大きなテーマになっていて、僕も障害当事者とはいえ、プロデューサーの未来のようにいきなり「障害のある人のドラマを作ってください」と言われたら、ハルのように劇団経験しかなくて、いきなり「テレビドラマの主演をしてください」とお願いされたらどうするだろうなと考えました。
最終的に「障害のある俳優」ではなく、「たくさんいる俳優の中に障害のある人もいるだけ」で、障害者を軸にしたドラマにしなくても「ドラマの中に必要に応じて障害者が出る」って感じになればいいなと思いました。
絶対に出さなきゃいけない、出すのが面倒のどちらでもなく、自然な感じで「あの人また出てるなあ」というのが定着してほしいなと。
とは言え、テレビを作る・テレビに出るってことは本当に大変なことです。
僕も実は『バリバラ』と前身の『きらっといきる』という番組の就職についての回の2回に出てて、ずっとカメラが回ってて、たくさんのスタッフさんがいて、その中で自分の意見や本心を話すのは勇気がいたし、やっぱりそれなりの番組の出来高、視聴者に伝わるものなのかというのは問われます。
僕はいろんな心の葛藤があったのに番組で話しきれませんでした。
ロケもいい場面が全然なくて、ディレクターさんは相当焦ってたやろうなと今でも反省しています。
なので僕は2回だけなんですけど、普段からテレビを作ること・出ることを選んでる人の勇気は尊いです。
(もちろん出たくて出られない人もいますが)
どうしても障害者のドラマというイメージが先行してしまっていますが、障害のあるなし関係なく、人にはいろんな人がいて、いろんなものを背負っているし、お芝居の世界の話ではなく、このnoteを見ているあなたの仕事場や家が、あなたにとって過ごしやすい場所になっているかに置き換えて見てみるというのもいいかもしれません。
最終回はあさって6月1日(土)。
第3話はNHKプラスで見られるのですが、まだ見てない人にも4話通して見れるようにしてほしいし、もし決まればまたお知らせします。
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