ゴルフマナー
昨今、新たなゴルファーが増え年齢層も若年化してきました。私達プロゴルファーにとってとても嬉しいかぎりです。
さて、そこで新たな問題も出てきました。
『マナー問題』
です。
少し前までは、先輩方からゴルフを教わり、ラウンドではマナーを教えられてました。
プレーが遅れないように打ったら走ろう!や、ピッチマークは直しなさい。などなど。
しかし、今では友達同士でラウンドすることが多くなり、マナーを指導する方がいなくなってしまいました。ゴルフにおいてマナーはとても大切なスキル。ゴルフが上手くてもマナーが悪いとまた一緒にラウンドしたいと思えないでしょう。
今回はマナーについて。書き切れませんが押さえて置きたいポイントをご紹介します。
プレー時間
ゴルフコースをラウンドする際、コースをプレーする時間はとても長時間になります。なので、プレーに無駄な時間をかけてしまうと後続組にも迷惑をかけることになるのでプレーは迅速に行われるべきです。
プレー時間はコースによってタイムパーという時間が決められています。殆どの場合、ハーフ2時間から2時間15分でしょう。15分多いコースは山岳コースでホール間の移動に時間がかかるようなコースであったり、とても難易度が高いコースだと2時間15分という設定になることがあります。私の所属していたゴールデンバレーゴルフ倶楽部は日本最難関コースタイムパーはハーフ2時間15分です。
このタイムパーは移動時間やプレーヤーの打つ時間(40秒)を考慮して考えられています。私の経験上、この時間をキープするか2時間以内でラウンドしたほうがいいスコアが出ます。なので、このハーフ2時間はベストスコアが期待できる時間帯でもあると思います。
プレイファーストになるため
プレイ時間を守る、短縮するためには同伴者のプレーを助けたり(クラブを取り替えてあげたり、バンカーをならしてあげたり。プレーの補助(スイングのアドバイスや身体を支えたりする行為)はルール違反)、グリーン回りでは数本+パターをもって行くことが大切です。キャディ付きのプレーならキャディさんが補助してくれますが、セルフプレーが多い今のゴルフでは同伴プレーヤーが助けてあげましょう。ゴルフは次に起きるであろう事態を予測して行動する事が大切なのです。これは会社経営などでも一緒ではないでしょうか。ゴルフが上手なプレーヤーほど会社経営者や役員の方など肩書きがある方が多いのは、ゴルフでも事前に準備しているからだと思います。ゴルフのプレーでは毎打状況判断を行います。素早く判断し行動することが求められるのです。
移動中に次に備える
コースマネージメント編でもお伝えしています。ショット間の移動時に次のショットを予測することが大切です。準備しておくことでスイングイメージを構築する時間を確保することもでき、自身の時間を有効に使えるようになります。
プレイファーストはただ速くプレーするのではなく、自分の決められた時間を有効に使うということなのです。ラウンドするテンポがよくなるので同伴プレーヤーの方もリズムがとりやすくなり、この人と回れば調子が良い。と言っていただけるようになると思います。移動は素早く、プレーは慎重に。
ショットを見守る
同伴プレーヤーのショットを見守ることは、ナイスショットを讃えることもできるし、ミスの場合ボール位置の把握もできます。同伴プレーヤーのショットを見守る際、打つプレーヤーの邪魔にならないことがとても大切です。
アドレスを取り始める瞬間からショットするまで動かない、喋らないことは当然のマナーです。そして見守る際の立ち位置も大切。やはり打つプレーヤーの視界に入ることはできれば避けたいです。しかし、視界に入ることの方が多いので、ここだけは避けたいエリアをあげます。
まずプレーヤーの飛球線方向は絶対に避けます。まずボールが飛んでくるので危険です。そして右打ちの方が打たれる場合は打つプレーヤーからみて右前方も絶対に危険なので避けます。できる限り打つプレーヤーの前方に出ることは避けたいです。
よくあるティーインググラウンドの立ち位置です。
図で解説すると、斜線エリアには出来るだけ位置どることは避けます。かなり気になるのでプレーヤーを妨げる事になります。視界に入らないエリアが見つからない場合、無地のエリアに位置どってショットを見守りましょう。
グリーンでの立ち位置
グリーンも同じく立ち位置はとても大切です。
まずマナーとしてプレーするライン(グリーンなので地面)を踏まない事。いくらルール改正でグリーンのスパイクマークが修正できるからといっても、グリーンは芝生なので足で踏めば凹みます。ラインが変わり運要素がさらに強くなるので絶対踏まないこと。
またこんな場合。
同伴プレーヤーのライン上やラインの近くに自分のボールがあります。この場合、マークは埋め込めるようなゴルフコースで無料で配布されているマークを使用することが望ましいです。
またラインは絶対踏んではいけませんので回り込んでマークしましょう。
マークやお先にカップインする場合、同伴プレーヤーのラインを踏む可能性があります。そのようや場合は同伴プレーヤーにここは踏んでも大丈夫ですか?など伺ってからマークおよびカップインしましょう。
立ち位置としては、打つプレーヤーの飛球線後方やカップを挟んだ前方に立つことは禁止です。邪魔です。
また曲がるラインの場合、カップの方向にはアドレスを向けません。ストロークする方向に立つことも禁止です。例えば右に曲がるラインの場合、打ち出されるカップより左に立って見守ることはまたプレーヤーの邪魔になります。
プレーヤーの打つ方向に立つそして、飛球線後方に立つことは基本的に禁止。
打つプレーヤーのライン上やスイングするときの視野に影を残すことも禁止です。
夕日の影響で、影が長くなるこのシーズンは気をつけたいですね。
ピッチマーク
グリーンにオンしたらできるピッチマーク。この修繕もプレーヤーが率先して行います。
コース管理の仕事だろ!と思われるかもしれませんがこのピッチマークは率先して直すことで自分に優位に働きます。
まず、基本的にグリーンに手が触れることはルール違反になります。(グリーンのテスト)なのでグリーンには触れることはできません。なので、グリーンの硬さや湿度を知ることができないのです。しかし、ピッチマークを直すことはプレーヤーのマナーでもあり、しかもこの時はグリーンフォークをグリーンに指すことができるのでグリーンの硬さやフォークについた砂でグリーンの湿度を測ることもできるのです。グリーンの情報が多いほどラウンドは優位です。
治し方は簡単。
まず自身のピッチマークを見つけます。このとき落ちたポイントからボールが止まっている位置を確認しておくことで、自分のキャリーとランを確認することもできます。
ボールが飛んできた方向に対して反対方向から芝生を寄せるようにフォークを指して寄せます。
飛んできた方向以外の方向から寄せるようにフォークを指します。
最後はパターで平らに。
このピッチマーク修繕ですが、ピッチマークが出来て2時間までなら1週間程度でほぼ元に戻ります。
時間が経てば経つほど自己回復できなくなり、ピッチマークが出来て24時間修繕されることがなければそのピッチマーク部分のグリーンは枯れてしまいます。なので、どれだけコース管理の方々が頑張っても追いつかないのです。ピッチマークは気付けば自分以外のものも修繕する。よいプレーヤーの証です。
バンカーならし
バンカーの根本はハザードなのでライが良くないことは明確です。しかし誰か打った後というのは自然ではなく、人工的なもの。これは修正されるべきです。
バンカーはグリーンに向かってならすことが基本です。わだちができてもスイングの妨げななりにくいためです。
またバンカーレーキはコースによって置き方が様々です。そのコースに準ずる置き方で置きましょう。
目土
目土は上級者になればなるほど行っていきたいです。目土という荷物が増えてもプレーに支障はおきないからです。また、目土という行為は芝生を保護することにも繋がります。
目土の役割は、出来たディボット(ターフを取ったあとの穴)を埋め芝生がまた生えるための土壌を作る働き。その土の下にある芝生の根に日光を当てないようにして芝生が枯れるのを防ぐ働きもあります。
やり方も簡単。
ディボットに目土を山盛りにします。
そのあと足で踏んでならします。
完成!
ここで注意点です。目土はそのコースにある目土で行ってください。
コースの土壌はそのコースのある地域によって変わります。なので、他のコースの目土を入れてしまうとそこの芝生だけ環境が変わってしまい病気になったりしやすくなります。コースのティーインググラウンド付近に目土管があるのでそこからとって使いましょう。
プレーが終わった後は、コースの目土袋はそのまま返却します。自分の目土袋は中の目土を目土管に戻しましょう。袋を空にして次のラウンドで使えるようにして保管しましょう。
ゴルフのマナーは守ってプレーすることでいいプレーヤーになれます。また一緒にラウンドして欲しいと思われるようなマナーのいいゴルファーにぜひなりましょう!
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ゴルフというスポーツを追求し、レッスンや、競技ゴルフを行なってます。もっとゴルフを楽しく、上手くしたい!