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【最新版】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点の推計値一覧(H31〜R6年度)

※この記事は令和7年度入試の合格最低点の予測ではありません。過去の合格最低点の推計の記事です。

子供の高校受験のタイミングで都立高校・進学指導重点校の合格最低点を予測したので、その記事を作ってみました。対象は日比谷、西、国立、戸山、立川、青山、八王子東の7校です。

各高校は受検者平均点は公表していますが、合格者平均点や合格者最低点は公表していません。私が算定しているのは、公表情報などを用いながら、一定の仮定の下で計算した合格者最低点の推定値です。あくまで、参考値レベルです。

それでも、だんだんと受検日が近づいてきたからなのか、最近になって関連記事を読んでくれる人がまた増えてきたようです。これから過去問演習をする受験生も増えると思いますので、昨年分を加えて、過去6年分の合格最低点の推定値を一覧にしてみます。

なお、初回の記事から推定モデルをブラッシュアップしているので、各記事で数字が微妙に違います。これが現時点の最新の推定値となります。

1. 合格最低点の推定モデルの概要

都立・進学指導重点校を対象に、受検者が正規分布するという仮定の下、受検者倍率と3教科平均点(国数英)を用いて、合格最低点を推定するものです。理社の点数、内申点、ESAT-J得点は、「高校ごとには違うが、年度ごとには変動しない定数」として扱っています。その上で、理社は都立高校全体の平均点変動に応じた調整を最後に行っています。

モデルについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみて下さい。

なお、これまでの分析では、過去の3教科平均点は、こちらのサイトに掲載されている数字を利用させていただきました。令和6年分は子供の塾の資料に掲載されていた数字です。

2. 過去の合格最低点の推計結果

平成31年度から令和6年度の都立・進学指導重点校の合格最低点の推計値(ESAT-J含む1020点満点)を上記の推定モデルで計算すると、この表のブルーのエリアの数字になります。令和4年度以前はESAT-Jがなかったのですが、経年比較のために、合格最低点はESAT-Jも含めて計算しています。

表1

総得点ボーダーの変動を箱ひげ図にすると、このグラフとなります。ボーダーラインをほぼ確実(合格可能性84%以上)にクリアするための目標値は、日比谷800点、戸山・青山780点、西・国立760点、立川740点、八王子720点という感じですね。
※6年分の箱ヒゲ図なので、ボーダーが最大値を超える可能性は1/6≒16%=合格可能性84%

グラフ1

3. 自校作成3教科の合格者平均点・中央値

過去問を行う時は自校作成3教科に軸が置かれると思いますので、3教科については合格最低点だけでなく、合格者平均点と中央値も推定してみました。受検者偏差値0.1刻みで、上限を偏差値80にして計算しています。

表2

3教科合格最低点も加えて、6年平均にするとこうなります。

表3

高校によって凸凹ありますが、自校作成3教科の合格者平均点と合格者中央値はほぼ同じで、受検者平均点+10点前後で推定されています。一方、合格者最低点は倍率が2倍に近い戸山(1.75倍)と青山(1.90倍)は受検者平均点とほぼ同じくらいで推定されています。それ以外の5校は倍率が低いので、合格最低点は受検者平均点−10点前後のようです。

この推定値を得点率で見ると、合格者平均点と合格者中央値は60%強、合格者最低点は55%前後になることがわかります。自校作成3教科は概ね6割取れれば合格可能、7割あれば安全という感じのようです。

4. 最後に

繰り返しになりますが、これは一定の推定モデルで算定した推定値です。追跡調査などで見ると、総合得点で合格最低点には±5点くらいの誤差が出ていることが確認されています。

あくまで自己採点の目安として使ってもらえればと思います。

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