音読で声が震え一人悩むあなたへ、どうしても伝えたいこと
国語の授業で先生から音読を当てられ
心臓がドキドキ、声が上ずり震えてしまう。
恥ずかしくて、今すぐ教室から飛び出し逃げ出したい。
明日の時間割を見てあなたの胸は苦しく、
ため息をつく。
発表内容で悩んでいるならいざ知らず、人前で自分の声が震えないかを心配しているあなた。
神様に
「どうか明日は声が震えませんように!」
祈ってみても、目の前の現実は思うようには変わらない。
「今は自分の気持ちが不安定なだけ、大学生に社会人になり、結婚して親になった頃には、
すーっとモヤが消え自然と昔の自分に戻っているかも」
それが、あなたの心の支えかも知れません。
私にはあなたの気持ちが痛いほどわかります。
なぜなら休み時間になれば友達と愉快に話もできるし、部活だって人一倍頑張ることができているのですから。
でもね、
落ち着いて聞いてください。
声の震えの多くは時間で解決できるものではありません。
そのままにしておくと、たぶん10年、20年後は、声が震えるおじさんや、おばさんになっています。
全てではありませんが、
人前で緊張して声が震えるのは「社交不安障害」という病気だからです。
若いうちに治療をすれば治る病気とも言われています。
自分は病気だと落ち込むのではなく、これは治せるんだと今日からは前向きにとらえてみましょう。
闇の中を一人でさまよっていたあなたが、
初めて克服へ向けたスタートラインにたどり着いたのです。
まずは信頼できるご家族に
ありのままを相談しましょう。
一人で抱え込まず、
勇気を出して打ち明けてください。
今日と同じ明日を迎える日々と
決別するのです。
ご家族と病院、クリニックの精神科を
受診してください。
スマホで検索すれば近くに多くの精神科クリニックを見つけることができるはず。
精神科と聞くと
「えーっそんなにひどくないよ」とか
「なんだか怖い」と感じることでしょう。
実際は、あなたと同じ悩みを抱えてた人が
ほとんどで待合室も静かなものです。
若い時に精神科へ行くことをためらったことで、年をとってからも悩み続ける人がどれほど多いことか。
一線を超えるハードルは確かに高いですが、
勇気を振り絞って飛び越えてみるのです。
あなたの人生は始まったばかり、
だからこそ、今動くことが大切なのです。
精神科は「社交不安」の治療に力を入れていてレビューが高いところを選ぶとよいでしょう。
個人開業の先生は、治療方法に個性が出る分
あなたとの相性が合う、合わないが比較的はっきりと出てしまうと聞いたことがあります。
ふつう大学病院は紹介状がないと診てもらえませんが、内科や外科、皮膚科などが揃っている総合病院の精神科であれば一般的な治療方法をとるため、あなたも安心して訪問することができるでしょう。
診察を受けると、明日から授業の音読でも声が震えないよう薬を出してくれるはずです。
代表的な薬は「ランドセン」
朝、学校に行く前に飲めば夕方まで効きます。
依存性もあまりないそうなので、音読がある日の朝だけ飲んで登校しても大丈夫です。
ドラッグストアにも緊張しない薬はあります。
しかしながら効果は全く違うと思われます。
医師から正しい処方をしてもらうことをお勧めします。
「ランドセン」、
これを処方してもらえば一安心。
学校に行くことが怖くなくなります。
人によっては「気が大きくなったり」「堂々としすぎたり」副作用も考えられますので、ご家族同席のもとでしっかり先生の話を聞いて、指示に従い正しく服用してください。
あなたを暗闇から救い出す
「ランドセン」
残念ながら完治する治療薬ではありません。
飲み続けていると多少改善することはありますが、完全に治すことは難しいです。
完治には、現在SSRIという治療薬が有効だと言われています。
こちらのSSRIは、薬を飲み始めても効果を感じるまでに2週間~2か月ほどかかるそうです。
ランドセンと併用し1年くらいの投薬で完治する人が多いとのこと。
SSRIも症状により効く、効かないがあるようで、また服用後の吐き気も特徴ですから、
先生と家族としっかり話し合い治療を進めてください。
「社交不安障害」はそのまま放っておいて、
気づいたら治っていたという類の病気ではありません。
精神科へ行く恥ずかしさ、
人前で声が震える恥ずかしさ、
よりよい人生の選択を考えてください。
心から楽しい学校生活を
あなたが取り戻せますように。
依田よはく