まだ社会人という仮面を被っただけの、青くて不安定な僕ら
あれだけ「今か今か」と満開を待ち侘びていた桜も、いざ散ってしまえば、待ち侘びていたことが嘘だったかのように、僕らの頭の中から消えてしまう。
桜の花びらと希望を纏って歩いたあの日から、僕らはすっかり社会に揉まれてしまったらしい。
社会人1ヶ月目、想像以上に自分はできないヤツだと知った。
新しい環境、想像以上に自分は歓迎されていないと知った。
相変わらず、自分は何者にもなれないと知った。
あの日纏っていた桜の花びらも、希望も、たった数週間で十分すぎるほど踏み潰された。
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