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ヨガ哲学における輪廻転生とは
あるヨガインストラクターの話を聞いていたらヨガ哲学は輪廻転生が基にあると言っていた。海外で活躍する日本人の有名な先生だ。検索してみたら、輪廻転生をヨガ哲学の基本と教えるインストラクターが多い。中には輪廻転生を信じさせることからヨガ哲学を説く人もいて驚いた。
生と死を繰り返す輪廻転生ではない
所謂、仏教の教えでは前世の罪を今世で拭う輪廻転生を説いている。
しかし、ヨガ哲学で言うところの輪廻転生とは、この仏教で言うところの生と死を繰り返すことではない。
今自分が生きているこの現実で、自分が修練を通して悟ったことを他人に尽くし、社会に貢献することで、またそれが自分に戻ってくるサイクルを説いている。社会悪に対して無関心ではなく、行動で示して改善させていくべきだと教えている。各々にはそれぞれの使命があり、今の現実の世界でそれを果たすべきだと説いている。
人に尽くし、社会に還元させる
ヨガ修練で得たエネルギーを社会に還元させていくのがヨガを修練する究極の意味だと私は考える。私の師匠はこうも言う。仮に、実生活では自分勝手で他人と交流せず、社会から離れた人、あるいは、家庭を顧みず、自分の欲求のためだけに時間を費やしている人がヨガの肉体的な技能だけを持って指導者としているとすれば、その指導者はペテン師であると。
ヨガは信仰でも宗教でもない、ヨガは修練である。
アシュタンガヨガの修練で大切なことの一つが没頭することだ。没頭して修練を行うことで、自分を制御・調節し、強い精神力と自己主導力が生まれる。そこで得たもの(健康な体と肯定的な心)を究極的には社会に還元しようと言うのがヨガの目的である。