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ドラ猫女房 スイスに行く!-02 するする黒い紐

1回目はこちら↓

仕事で滞在していた家にほとんど籠りっきりで質問と執筆の毎日。自分の人生を書くのとは大きな違いがあり、ある意味面白さは存在するが、オフィスに籠っていると次第に煮詰まってくる。そのため、気分がキツくなってくる。

この際、散歩に出よう~、と心が決まる。
くぐり戸を抜けて外に出る。道を横切り道路わきに立ち眼を下に向けると、青々とした水を満々とたたえた横長の湖が見える。向こう側には平たい丘が連なり、青い空と白い雲が湖に沿って横に長い。この湖は北から南に延々と続き、イタリアまで伸びているそうだ。国をまたいで湖がある感覚は日本人にはピンと来ない!

周囲の田舎道は整備され、ところどころ赤いベンチが道端に置いてある。「疲れたらどうぞ!」みたい優しい心遣いが感じられる。木々の緑と赤いベンチの対比が美しい。人影はなく、繁った木々がせっせとマイナスイオンを放出していると鼻と喉で感じる。

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素朴な赤色のベンチがあちこちに。

どこに行こうかな?と思いつつ、家の前の湖に向かう急な石段を下りていたら、ガサツという耳慣れない音がした。顔を右に向けると、黒い紐のようなものが崖の茂みから落ちて来た。よ~く見るとそれは真っ黒なヘビ。黒も黒、見た事もない漆黒なヘビ。息を飲んで立ち竦む。ヘビは私に目もくれず関心も示さず、音もなく石段をスルスルと上に登って再び、茂みに消えた。

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ヘビが出たのはこの道。
私は見た事はないが、黒いヘビは日本にもいるらしい。これにも驚いたが、次回、ここではもっと意外な動物に出会う事になる。

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