#ごちプリ:回らないお寿司
私を読み手にしてくださったひとり、「ごはん」さん主催「ごちそうさまグランプリ」に参加させて頂きます。
真っ先に浮かんだのは色々な手料理だったのですが、今回は「美味しかったお店」ということ。昔ほど外食をしなくなったなかでも、思い出深い「ごちそうさま」を言ったお店は・・・。
**寿司の丸信(静岡県・焼津さかなセンター内)です。
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今から15年ほど前、私は部品工場に勤めていて、パートから正社員に昇格してから、精密部品を作る工作機械のオペレーターをしていました。その時「師匠」とあがめていた先輩に連れてきてもらったお店が、この丸信さん。
師匠は静岡県出身で、私の地元である愛知へやってくる前はよく訪れていた場所だったそうで。泊りの講習で静岡へ行った時に連れて行ってもらいました。
そこで食べたマグロの握りが、今でも忘れられません。
私が美味しい食べ物と出会った時「足をジタバタする」リアクションをするのですが、その発端となったお店でもあります。
「足ジタバタ」はね、うろ覚えなんですが、1980年代に起こった漫才ブームの頃、「ヒップアップ」っていうお笑いグループが居て、ラグビーネタやってた時に、走ってるように見せるリアクションと同じですわ。↓これはまた違うやつですけど。今観ても面白い(笑)
私にとってこの「足ジタバタ」は、ミシュラン3つ星レベルに相当します。5つ星クラスが出てきたらどうなるかは分かりませんが。その前にそんなお店には縁が無いけど(笑)
そして特に美味しかったのはトロではなく、赤身!
小さい頃は魚や魚卵、生物全般が苦手で、生魚が食べられるようになったのは30過ぎてからの私。そんな私が
「魚ってこんなに美味しいんだ!」
と、目玉が2メートル飛び出るくらい(!)美味しかったんですよね・・・
はじめは「ご馳走してくれる」と言った師匠に「いやいや、いいですよ…」と遠慮したんです。
当時の私は病気がちな主人や小さな子供を抱え、経済的に厳しい状況。回らないお寿司屋さんでお寿司を食べるなんて、一生ないと思っていた頃でした。
「家族に食べさせてやれないものを自分一人が食べるなんて」という罪悪感もありました。
そんな事情を知っている師匠は、
「あのね、誰かを笑顔にしたいと思うなら、自分自身が笑顔でいられる気持ちや時間がないと駄目なんだよ。絶対美味いから!ほれ!」
と、私の服の袖を引っ張ってカウンターに連れて行ってくれました。
そして私は座ったまま足をバタバタさせ、お寿司とお勧めの日本酒を堪能しながら、師匠と沢山話をしました。そしていつか、家族をここに連れてこようと誓った思い出。
結果としては偶然にも子供が静岡に就職先が決まって、就職祝いも兼ねて連れて行くことができました。
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美味しい食べ物は人を幸せに、元気にしますね。もっと言えば、「食べる」という行為を当たり前に出来ることって、幸せなのです。
そしてその幸せを、縁ある人と分かち合える時間があれば、しめたもんですね。
最近は独りPCモニターを見ながら食事することがほとんどなのですが、ちょっと人恋しくなりました(笑)
ごはんさん、この企画がなかったら、この思い出は埋もれたままだったかもしれない。ありがとうございます。延長も決まったようで、また美味しいお店が軒を連ねることを楽しみにしながら、ゆるりとのぞきに来たいと思います。
くわえてご飯さんの行動力は尊敬!
私はまだモジモジしながら企画参加者のまま…。しょぼい。
皆さんの「#ごちプリ」も拝見しながら、楽しみたいと思います。
(#ごちプリ:回らないお寿司-Fin-)
読んでいただきありがとうございました。これをご縁に、あなたのところへも逢いに行きたいです。導かれるように。