タイは今日も暑かった
仏教と渋滞の国(笑)、タイに行ってきました。
11月からは、タイは「乾季」に入り、だいぶ暑さも和らぎ雨も降らないという触れ込みだったのですが、やはり今年は日本同様、夏がずいぶんと長居してくれたようで、スワンナプーム空港からホテルまでのバス移動中、ものすごいスコール!の大歓迎でした。
そして見たことのない、まるで打ち上げ花火のような雷のラッシュ。赤道に近いと、雷も様子を変えるのだと、認識を新たにしたのでした。
およそ20年弱ぶりの海外。ですからパスポートも新たに作り直しです。
前回は2000年、まだ30代の頃に作ったパスポートの、己の顔をまじまじと見つめ、ああ、オレも歳をとったものだね、つくづく、というちょっとした落胆も、いざ海外に出てしまうと全て忘れ、久しぶりの海外を、ホント目一杯楽しませていただきました。
まずはアユタヤ遺跡観光です。
1351年から1761年まで、その栄華を誇ったというアユタヤ王朝。ビルマによって破壊され、仏像など頭部を破壊されたり無惨な様相もそのまま残し、現在は世界遺産としてその姿を残しています。
当時、どうやってこんな建物を作ったのか不思議なくらい精密な構造に驚くばかり。しかしそれも、ピサの斜塔のように少しずつ、少しずつ傾きかけている建物もあり、これから先どのくらい保てるかな、とも思います。
それにしても、このツアーのガイドさん(タイ人の女性。半分くらい日本語が分からなかったのですが、フレンドリーでとってもいい方でした)の口調で、ああ、タイの人はビルマ(ミャンマー、ですね)のことを相当嫌いなんだな、ということは分かりました。
二日目は、バンコク市内の寺院観光です。
私が敬愛する三島由紀夫の「暁の寺」の舞台になった「ワット・アルン」の姿を生で見ることができたのは感動でした。
細部に渡る繊細な装飾にまたまた感動し、涅槃像、69メートルの巨大大仏の迫力に圧倒され放し。
とても暑い日でしたが、エメラルド寺院(日本でいう皇居と迎賓館を合わせたようなところ)などは厳格に、半ズボン、ダメージジーンズでの入場は禁止されていて(事前に学習していない、バカな外国人が何人も入場を阻止されていました)、タイの人の、国王に対する畏敬の念がひしひしと分かりました。
街中にタイ国王のでっかい写真パネルが飾られていましたしね。
そういえば向田邦子のエッセイで、髪をセットしてもらうためにタイの美容室に行って、うとうとしている間に、あれほど「逆毛を立てないで」と言ったのに、出来上がった髪型は見事に逆毛を立てたものだったのでクレームを入れたところ、美容師はにこやかに、「でも、貴女は◯◯王妃(当時のタイの王妃だったと思う)と一緒の髪型ですよ」と言われた、それだけタイ国民は国王、そして王妃を敬愛しているのだ、というような文章を思い出しました。
美味しいものもいっぱい食べましたよ。
辛いものは得意ですし、ナンプラーの、独特の香りも調教され済みでしたので、なんでも美味しくいただけました。
二日目の昼は飲茶のバイキングだったのですが、なんだかそこでもソースがナンプラー臭がして、町中がタイ料理感たっぷりだったのは、3日目にはさすがに食傷気味ではありましたが。
タイは屋台がたくさんあって、ちょっと試してみたい気もしましたが、「絶対にお腹を壊すー!」という先人の教えを守って、ヘタレな我々は、ホテルあるいは街のレストランでの食事に専念しました(苦笑)。
まあ、そういうところでは、火を通していないものも、氷も大丈夫。
観光地のトイレはともかく(無料のところと有料のところとある模様。オレは間違って50バーツ払ってきてしまいました)、ホテルのトイレは紙も流せるし、ただ、ウォシュレット代わりなのかな、あのホースのようなものは試す勇気がなく(水浸しにしたらどうしようかとか思って。まあ、ホテルだから大丈夫なんだろうけど)、断念いたしました。
あと2、3日あったら、もっといろんなところに行ったり、ライトアップされた寺院をゆっくり観たかったなあとも思いますが、まあ、おぢさんは暑さにやられて、夜はゆったりシンハービールを飲むのが精一杯、という感じでございました(苦笑)。
日本に帰ったら、季節はすっかり冬になっておりました。
秋はどこに行ったの? という感じでした。
老後の楽しみになればと、というか、ボケ防止に、コツコツ始めてます。