脳はメシテロに反応しやすいようにできてるよ、という話
前回、
「飯テロは精神を疲弊させる上に肥満にもなっちゃうよ、というお話」
という記事でもメシテロに関する内容を紹介させていただきました。
(まだ見てないよという方は一度リンクを辿って見ていただけると幸いです。)
今回さらに関連論文をリサーチしてみてわかったことを
読者の皆様と共有したいと思います。
(1) 脳は「高エネルギー食品」に反応しやすいようにできている
こちらは2011年の論文(Harrar et al.)から。
実験内容としては
食品や道具の写真イメージの組み合わせ(例:チョコレート、コルク抜き、野菜、クッキー、ピザ、グレープフルーツ、トマト、フォーク・・・)を
ランダムで被験者にごくわずかな時間(1秒にも満たない時間:本実験では0.15, 0.30, 0.45秒)提示します。
提示した時の認識の速さや正確性(何が写っていたか、どのくらいの時間で判断できたか)を検証したものになります。
その結果、
「高脂肪食品(上の例ではチョコレート、クッキー、ピザ)を提示したときには低エネルギー食品よりも有意に認識速度および正確性が向上した」
ことがわかりました。
つまり、
人間の脳は高カロリー食品に反応しやすいようにできている
と言えるわけです。
これがまず我々がメシテロに反応しやすい理由と言えるでしょう。
(2) 「高カロリー食品」を見ると、脳の血流が25%上昇する
2004年の論文(Wang et al. (2004))で、
食品の写真イメージを見せた時の脳の反応を
PET(ポジトロン断層法)で確認した実験が行われています。
その結果、
「高脂肪食品を見たときには、脳の血流量が通常時の24%向上した」
という結果が得られました。
つまり、
「高カロリー食品を見るだけで、脳はエネルギーを多く消費する」
ということが言えます。
ちなみに
脳は全血液の25%のエネルギーを消費する器官として知られています。
ですから、
メシテロによって自分の身体(脳)のかなりのエネルギーがいつの間にか消費されているのです。
私たちの日常でメシテロにさらされる時には
以下の流れができていることが考えられるでしょう。
料理の画像を見る(=メシテロ)
→無意識に脳のエネルギーが消費される
→脳が疲れて、判断力(意志力)が鈍る
→不健康な食品の誘惑に負ける
→不健康な食品を摂取してしまう
悪化すると、
不健康な食品を摂取してしまった罪悪感でメンタルまで悪化する
という負のループが発生するということもあり得るでしょう。
もし、心当たりのある方は、
一度、自分自身の食生活、デジタルメディアへの向き合い方を
見直して見ることをお勧めします。
対策法は以前の記事に
まとめておりますのでご参考までにどうぞ。
まとめると、
① 脳は高カロリーな食品に反応しやすい
② メシテロで脳のエネルギーはいつの間にか消費されている
となります。
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