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【毒親育ち|毒親問題解決|解毒のススメ】 セルフカウンセリングで解毒する

さて、今回から「毒親」に関する色々なことを書いていきたいと思います。どうして毒親についての記事を書いていこうと思ったか、簡単な背景については前回のコチラの記事に書きました。
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「毒親」という言葉は、もともと明確な定義がないので、そのため人によって抱く印象や距離感も全然違うと思います。


ある人は「聞いたことこある。なんとなく知ってる」という程度で、その人の生活や人生には全く関係のない、影響のない言葉かもしれません。でも、ある人にとっては人生そのものが翻弄され、日常がそれでいっぱいに埋め尽くされてしまう、そんな言葉だと思います。

私は48歳のとある日まで、前者の世界の住人でした。

「毒親」という言葉そのものは知ってはいたけれど、その印象はというととても漠然としたもので、例えば家で暴力を振る親とか、あとは外で子どもを怒鳴り散らしているような親。そのくらいのざっくりとしたイメージでした。なのでいつもどこかで親との関係に難しさを感じてはいたものの、「毒親」という言葉が自分に関係があるとは微塵も思わず、私にはまったく縁のない世界という認識でした。

今回は、そんな私がある日ふとしたことで「毒親」という言葉に目が止まり、どういうわけか気になり始め、そこから実際に解毒の実践を始めるまでを綴ります。そして私が実践したセルフカウンセリングによる解毒方法も、後半の「セルフカウンセリング解毒実践〜はじめの一歩」で綴っているので良ければご覧ください。



▪️毒親育ち 〜 解毒のステップ


毒親問題解決のための解毒を経験してみてわかったのは、以下のステップのように段階があるということです。とにもかくにもまずは「気づく」。そこからがスタートだと思いました。

 毒親育ちの「解毒」のステップ(経験則)
   ① 気づく
   ② 認める
   ③ 解毒を実践する
   ④ 続ける
   ⑤ 解毒完了


今後の記事で詳しく書いていきますが、私の場合は、俗に言う「精神的虐待」でした。
こうして解毒を経て、目の前に分厚く覆い被さっていた霧が晴れ現実がはっきりと見えるようになった今、改めて思うのは、精神虐待というのは本当にその「異常さ」に気づきにくということ。なにせ目に見えないものなので、私に至っては約50年間まーったく気づきませんでした(笑)。なので、私の場合はまずは「①気づく」というところからのスタートでした。

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解毒のプロセスは、「①気づいて」から「②認める」ところまでが正直すごくタフです。ちょっとした地獄(言い過ぎか?w)。でもそのぐらい、最初が最大の山場です。そこを乗り越えると、かなり現実をありのままに見れるようになってきて、まずはそれだけでも、それまでの生き辛かったが大きく変わます。楽になります。


最初の大きな山場を乗り越えたあとは、中くらいの毒や小さい毒がいくらでも出てきます。フラッシュバックという形で出てくるときもあれば、夢で出てきたり、日常の生活の中で気持ちがモヤモヤし、そこを掘り下げると出てくる場合もあります。でも最初の大きな山を乗り越えていれば大丈夫。その都度解毒をしていくと、徐々に毒が出てくる回数も減っていきます。


解毒は継続がポイント。ひとつひとつ自分の本音を聞いては解毒していきます。


最大の山場である「認める」については、今回の記事ではあまり触れませんが、解毒においてとってもポイントとなる部分なので、今後たくさん書いていきたいと思います。


▪️孤独になりがちなセルフカウンセリング解毒作業 〜 強い味方はコレ


解毒方法を知り実践する上で、ひとつ重要なもの、というかすごく自分の味方になってくれるアイテムがあります。


それは「共感」。


私が実際に解毒を進めていく中で、この「共感」というのがものすごく心の支えになりました。


私はカウンセラーには行かずセルフカウンセリングで解毒を始めましたが、その過程で様々な動画を見ました。見まくりました。心が夢中で求めていたのだろうと思います。はたまた辛いので必死だったのかもしれません。とにかく色々な動画を見漁りました。

セルフカウンセリングは、その名の通りセルフ=ひとりで作業するものなので、ともすれば孤独になります。私の場合は、周りに直接このような話や相談が出来るような人はいませんでした。そんなときに心の支えになったのが、動画に書かれている数々のコメントでした。


最初の頃は、こんなにも同じ様な境遇や同じような思いをしている人がいるのかと、まずその事実に驚きました。それと同時にすごく安心したのを覚えています。その後も解毒を進めていく中で、幾度となくコメントを読んでは「私はひとりじゃないんだ。私は別におかしくないんだ」と勇気付けられました。


けして傷の舐め合いではない「共感」は、毒親問題を乗り越える上で大いに心の支えになります。多くの同じような境遇の人たち(仲間のように思えてくる)がコメントで助けてくれたように、このnoteでも、解毒方法だけを紹介するのではなく、私の場合はこうだった、こういうときはこうした、というような自分の体験も織り交ぜつつ書いていこうと思います。


毒親問題と向き合うのは最初はとても大変だけど、正しく解毒をすれば、その先にはほっんとうに希望しかありません。生きる希望というか何というか・・・です!


▪️セルフカウンセリング解毒実践 〜 はじめの一歩


前述の通り、私が「毒親」という言葉を目にし、解毒を始めることになったのは48歳のときでした。実家からは離れて暮らしていました。

無職になり、失業保険の受給もそろそろ終わる頃、何の仕事をしようかと色々考えていました。でも、何を想像してもこれまでのような情熱ややる気が出ません。

それじゃあ取り敢えず、目の前の出来ることで自分の好きなことをやろうと思って、山に登ったりカフェに行ったり絵を描いたり音楽を作ったり農作業したり本を読んだり、ときにダラダラしてみたり。しかし不思議なことに、本来自分の好きなことの詰め合わせパックなのに、そんなにも楽しいと感じず、むしろ逆にだんだんと疲れてきて、挙げ句ボーッとしてしまう。自分は一体何がしたいのかわからなくなってくる 。 そんな感じでした。これまでは割とパワフルに何でもやりたいことに挑戦してきて、思いついたらすぐ行動、という行動力の塊タイプの私だったのですが、ここへきて今までと違う自分を感じました。パワーが出てこない、出たとしても無理やり出した感じで、一瞬で消えてしまい続かないのです。

そこで初めて、無感情になっている自分に気がつきました。

無感情というのはすごく不思議な感覚で(実は結構やばい)、楽しい、嬉しい、喜び、悲しみ、苦しみを感じず、全てにおいて起伏のない状態です。おいしい、まずい、おもしろい、つまらない、といった感覚さえも、「ふ〜ん」っていう感じです。

一方で、よくわからない謎の焦燥感や不安や心配といったものはそこはかとなく根底に流れているのですが、それも含めて全般的にとにかく心の動き、感情の起伏がなくなっている感覚でした。

感情がそのような状態なので、もちろん自分が何をしたいのか、本音が何なのかもわかりません(そもそも本音はこれまで数十年間封印していたので、わかるわけありませんよね。次回の記事では「精神虐待→顔色伺い→自分を抑圧→我慢→本音を封印」という部分に触れたいと思います。ちなみにこの無感情を自覚した頃、同時に私はやってみたかった希望の仕事に就いたのですが、適応障害となり1ヶ月で退職することになります。うつ病まではなりませんでしたが、病みました。その話はまたいずれどこかで)


そんな無感情の日々を過ごしていたある日、ボーッとYouTubeを見ていました。どうしてオススメに上がってきたのかわからないのですが、確か誰かの家族関係か親子関連の動画だったと思います。何の気なしにクリックして見たその動画の中のコメントで「このチャンネルわかりやすいですよ」とおすすめしていたのが木村裕子さんのYouTubeチャンネルでした。
【毒親問題解決のプロ】木村裕子」です。

以来私は、この木村さんの提供している木村式セルフカウンセリングで解毒を実践しているのですが、当初は毒親なんて鼻っから自分には関係ないと思っているので、完全に斜に構えて見ていました。へえ〜こんなのがあるんだ、ってな感じです。ただ見ていくうちに、自分に思い当たる節がいくつもあって、「う〜む」と疑いながらも動画をひとつひとつ見始めていました。そうして私の解毒が始まりました。

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さて、セルフカウンセリングには、それぞれの段階に応じてポイントがあります。木村式セルフカウンセリングの動画はたくさんありますので、まずは気になるタイトルの動画を見ると楽しいと思います。(楽しい?w。はい、心が喜ぶはずです!)。

私は今でも日常生活で詰まると、「罪悪感」「自責」「過干渉」「対人関係」とか、その時々の自分に対して当てはまるタイトルを絞り込み、動画を見返して解毒しています。

実際に解毒を始める場合は、こちらの【完全版】この1本で人生が激変!毒親問題の解決法0から100までまるわかり!【毒親育ち必見】でやり方が解説されていますので、まずはココからスタートです。パワーは入りますが、ぜひやってみてください。

またこの【完全版】は比較的最近アップされたもので、それ以前に出されていたこちらの動画(毒親育ち解毒入門解毒講座)も非常におすすめです。私はもともとは、この解毒講座①〜⑥を見てセルフカウンセリングをしました。現在④〜⑥は削除されており、「解毒講座④~⑥の動画は、より内容が充実した最新版の「解毒講座完全版」へ移行しました」(木村さんのコメントより)とのことです。

▪︎ はじめの一歩のポイント①|「毒親の定義」 自分の親は毒親なのか?


私が半信半疑で動画を見始めた頃、ひとつ「なるほど!」と大きなポイントになったのが「毒親とは何か」という部分です。


「毒親の特徴○○選」「毒親診断」「これがあればあなたの親は毒親」といった毒親の特徴を伝えている情報はたくさんあります。だいたいどれも同じようなことが毒親の特徴として挙げられています。「話を聞かない」「謝らない」「世間体を気にする」「外面がいい」などなど。それらの特徴を見ると、おもしろいことに、だいたい8〜10割くらいは当てはまるのと思います。それくらい毒親はみな同じ行動や言動をとるということですね(驚)。で、それらに当てはまったとしても、実際に複雑に絡み合った親への思いや感情を、冷静に解きほぐして分析し、心の底から腑に落として客観的見る、というのは本当に大変な作業です。


毒親の特徴はよーくわかるし、そして自分の親にもめっちゃ当てはまっている ─── だけど湧いてくる疑問。


「自分の親は毒親なのか?」


この答えは、私が強く伝えたいことのひとつでもあります。

木村さんの動画で伝えていたものになりますが、

その答えは

「毒親と言っていいのはその子供だけ」

私はこの言葉を聞いたとき、自分の中で何か決意が固ったのを今でも覚えています。何に対しての決意だったのかはわからないのだけど、ハッとしたというか、心の中でカチッと音を立てたような感覚でした。

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他の誰かがあなたの親は毒親だよ、と言っても、それはあくまでも数々の毒親の特徴に当てはまっている人、というだけです。

他人や世間や、何かしらの情報が、自分の親を「毒親」と呼ぶことは出来ないのです。なぜなら「親」ではないからです。

どんなに外から見て100%毒親の特徴に当てはまっていたとしても、その子どもが「私の親は毒親でない」と言うのであれば、それは毒親ではありません。あなたが毒親だと思えば毒親、違うと思えば違う、ということです。


なので毒親の定義は「子ども自身が親をどう感じるか」、まずはそれが最初の答えだと思います。
その上で、自分の親が毒親かどうか(毒を持っているのかどうか)を判断する材料として、多くの人が情報提供してくれている毒親の特徴を参考にして考えていけばいいのではないかと思います。


▪︎ はじめの一歩のポイント②|全ては自分〜「vs 自分」であり「vs 親」ではない


解毒前の、まだ毒親について半信半疑で動画を見ていた初期の頃、木村式セルフカウンセリグを見てて良いなと感じたもうひとつのポイントは「自分 vs 親」ではなく「自分 vs 自分」にするところでした。

毒親関連の情報をネットで見ていると、アルゴリズムが働いて様々なものが出てきますが、毒親の特徴や分析、そして毒親への怒りや憤りを共感し合ってそこで終わってしまうのものがたくさんあります。毒親への感情をクソミソに吐き出すのはものすご〜〜〜く大切で、解毒にも非常に役に立つのですが(セルフカウンセリングでもまず最初にそれをする)、ただそこで止まってしまうと、その一瞬は楽になるのですが、3日もすればすぐまた元に戻り、結局は苦しいままになります。それどころか、さらに自責や罪悪感が増して逆効果になることもあります。これはとてもきついこと。根本を解毒しないままでいると、どうしても苦しみは続いてしまいます。


セルフカウンセリングでは、まず一旦は全部毒親のせいにします。「一旦は」です。

事実、毒親の元に生まれ、毒親ルールの中で育ち、代々受け継がれた毒を押し付けられしまったわけで、毒親のせいであることには違いありません。なので、そこの部分は吐き出すだけ吐き出します。何度も何度も繰り返し吐き出します。(木村式セルフカウンセリングはノートとペンを使います。やり方は先述の動画をどうぞ)


でもポイントはその先にあります。恨みつらみを吐き出して、ではそのとき「自分はどうして欲しかったのか」「自分はどうしたかったのか」と主語を自分にして、その出てきた過去の出来事や思いに対して、自分の本当の気持ちを書き出していきます。自分の本音に目を向けます。「私は話を聞いて欲しかった」「私は優しくしてほしかった」「私は言い返したかった」「私は悪くない」などなど。最初は正直な本音が出てこなくても、何度も自分に問いかけて聞いていきます。これが「自分 vs 自分」ということです。


「自分 vs 毒親」を脱して、とにかく自分の本音に視点を向け続けること(注:自責とは違う)。根気は入りますが、続ければ確実にコツも掴めてくるし、必ず変化を感じます。

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セルフカウンセリングは劇薬なので、正しく段階を経て行うことが大切です。

正しく行えていれば、最初の大きなドロドロの毒を出し切った後に、まず変化を感じます。


その後も都度々々ノートに書き続けるのですが、順番ややり方を間違えると、自責や罪悪感が増して、逆に苦しみが強くなります。なんてったって自責と罪悪感は毒親育ちの専売特許!毒親ルールの代表格、超得意とするところですからねっ(やれやれw・汗)。


私も苦しい感覚が残り、何度か「あれ?合ってるのかな?」となりました。例えば解毒を焦ったり、100%の完璧さを求めてしまったりするとそうなりやすいです。(焦る、完璧を求める、これも毒親ルールの代表格です)


行き詰ったり間違えたり、でも大丈夫。何度も動画を見返して、無理しないペースで進めていけば、心が必ず何かしら伝えてきます。心にはいつも本音があります。それをしっかりと受け取ります。セルフカウンセリングをしてみて、効果がなかったり、逆に苦しすぎて辛いと感じたら、カウンセラーさんのところへ行くことも全然あり。すごく良いと思います。セルフカウンセリングには向き不向きがありますのでね。

動画を見て自分に合いそうだと思ったら、ノートとペンを用意して、ものは試し、まずはやってみるのをおすすめします。


▪️おわりに 〜 雑談


こうして解毒を初めてみた私ですが、最初の山場のソレは、まさにDeath Noteでした。そうです、で・す・のーと、です!

ノートは筆圧でビリッビリ、ペンも何本も折りました(爆!)。やってみると「わかるわかる!」と賛同してくれる人も多いのではないかと思います。

最初の山場を越えた後も、中くらいの毒が出てきては、ノートはまたまたビリッビリ、ペンもバキッバキ…。でもその頃にはもう慣れたもんです。一通り解毒作業をし終わって「ふぅ〜」と深呼吸して落ち着いたら、くったりした自分を労い、あとゆっくり休む。その繰り返しです。

私は比較的家で解毒作業をすることが多いですが、常にノートを持ち歩いたり、枕元にノートを置いておくという人もいるようです。実家にいて、家の中でひとりになれる場所がないときは、外で行いましょう。


私のこれからの解毒談は、この木村式セルフカウンセリングをやってみての体験談が中心となりますが、どうやらこれはカウンセラーさんのところへ行っても同じことをするようです。
解毒とは、結局のところ過去のトラウマや我慢してきたものを体内から取り出して傷を治していくことなので、それを自分でノートに書き出すのか、カウンセラーさんに行って話すのかの違いといったところでしょうか。

私は性格上、何でもまずは自分でやってみるのが好きなので、このセルフカウンセリングはピッタリはまったのだと思います。ただ本当に苦しい精神状態や、自分だけではどうにも出来ないくらい複雑な状態、状況というのもあり、それは本当にまーじできっついだろうし、そうなると生きていることそのものが痛く苦しく、絶望を超えるくらい毎日がすごいタフネスだろうし、ある時ふわっと自死をしてしまうことだって誰にでも起こり得る ─── 本当にそう思います。だから何でもかんでも大丈夫とは簡単に言えないけれど・・・。
この経験をして初めてそんな色々なことを感じるようになりました。

人の心のレンジってすごい。

レンジ(電子)じゃないよ、レンジ(幅)だよ!😊

おわり 

道端に咲いていたお花 2024年 夏


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