【中学受験】夏期合宿の話
enaの夏期合宿が話題となっています。
10泊11日💦1日13時間の勉強💦金額22万円💦
色々な意味で衝撃的。
今回は私の合宿の体験を話そうと思います。
へ?
息子が参加してきたとかではなく?
そう。
あなたの話?
そう。
私の話30年も前の話。
需要あるかね、それ。
30年も前だけど、変わってないところもある気がするんだよね。
私は30年前、某鉢巻きをする○アカデミーに通っていました。
(転塾4回目で、受験直前期に通っていたのが○アカデミーでした。)
埼玉県の朝霞校舎はできたばかりで、そこの第一期生で、生徒は3人しかおらず、私は3人のうちの1人でした。
合宿に参加することになったのは、私1人。
他の2人は合宿はいらないと判断したらしい。
うちは確か、御三家特訓がありますから!とか、選抜に選ばれました!とかおだてられて説得されて行くことになったんだと思います。
友達のいない心細い参加となりました。
合宿には、全校舎から生徒が山中湖に集められ、数百人単位の規模になっていました。(塾側からすると合宿って儲かるらしいです。)
生徒たちは、皆、8人部屋の相部屋です。
そんなに人見知りをするタイプでもないけれど、
8人部屋に同じ校舎から来た既に中の良い組がいくつかできているところに入るのはなかなか緊張しました。
中に一人すごく可愛い女子がおり、
何か要望をつぶやくと、
その可愛さにメロメロの周りの子達(女子部屋なので全員女子)が、
はいはいとその要望を叶えるように動くという構図が出来ていました。
(姫と呼ぶことにします。)
朝は朝食前に大広間に集められて、気合を入れます。
ハチマキをして絶対合格するぞー!オー!とやります。
私もやっていたけど、私はこれがあまり好きではなかった。
気合を入れてその気合のまま勉強ができる子はいるかもしれないけれど、私は気合を入れてアドレナリンを高めてしまうと、その後落ち着いて勉強するぞという感じになれなかった。
気合を入れた後は、計算のウォーミングアップ。
これはやたら簡単ですぐ解いてしまい、
なんじゃこりゃと時間が過ぎるのを待ってたような。
いや、解けた人から朝食会場に行けるんだったっけな。
いかんせん30年前なので記憶があいまいです。
それから朝食です。
数百人が一堂に会するのでとてつもなく広いテーブルが並べられていました。けれど席は決められていて、8人部屋の人たちと同じテーブルに座ります。
姫がわがままを言い始めます。
「肉が生焼け〜ちゃんと焼いて〜」
「ねぇご飯少ないんだけど?この量ありえる?」
「しいたけ嫌いなんだけど?」
姫が発言する度に周りが動いてホテルの従業員さんを呼びます。
色々注文をつけた挙句、姫は少食でちょんちょんと食事をつまんだだけで朝食会場を出るのでした。
いろんな人がいるなぁ…
食事の後はクラス別特訓です。
私は御三家特訓というクラスに配属されました。
そもそも私がそのクラスに合うレベルだったかは謎です。
しかも御三家の中でもレベルはいろいろあるにも関わらず、クラスは桜蔭に照準が合わされていました。
そのクラスを担当する先生と桜蔭志望の女子2人は同じ校舎のようで最初から仲良しでした。
先生「よーし!次はもっと難問を出すぞ!」
女子2人「余裕でーす。もう解けちゃいました。」
優秀な2人に標準が合わされた授業が進む中、私は全く歯が立たず…
算数は得意だと思っていたのに、頑張れば理解出来るとかそういうレベルではなかった…
難しすぎてただ時間が過ぎるのを待つ…
自分が成長している実感が全く持てない…
女子2人「また解けちゃったよイェーイ!」
先生「さすが〇〇と△△!!」
置いてけぼり感が半端ない。
それから、昼食(姫のわがまま)→御三家特訓(理解不能)→夕食→夜の気合い入れ→就寝(部屋で姫が布団の位置変えてとしもべたちに指示)
この生活が6泊くらい続きました。
私は帰りたくなるほど嫌ではなかったけれど、
集団生活でストレスもかかる中、勉強漬けの毎日。
はやくも2日目くらいから、
途中体調崩す子もいるし、ホームシックで泣き出す子もいるし、
阿鼻叫喚。
生きて帰れるかのデスマッチ状態。
そして無事に体調不良を起こさず過ぎた7日後、
終わって帰路に着くバスの中で
意味なかったな…
と思ってしまったのでした。
小学生ってあんまり時間の概念ないし、
コスパとか普段考えてないけど、そんな小学生の私が、
なんて時間を浪費してしまったんだ
何も成長につながらなかった
と本気で思ったのでした。
大金を出してくれた親には申し訳ないですが、
勉強って適切な難易度で、
本人の成長に合わせて適切な時期に投入しないと意味ない。
(13時間漬けこんでも全然頭に入っていない)
そう悟ったのでした。
今はまだコロナ後で、夏期合宿が復活していないので、
わが子に行かせるか否かの選択はせずに済んでよかったです。