2024TJAR Day7 静岡ロード
富士見峠へ
日付が変わる頃、富士見峠へを登り始めました。この登りはなぜか好きな登り、淡々と登りました。途中、ほとんどの選手が使っているショートカットを今回初めて使ってみました。地図と実際の地形を確認しながら道をたどっていきました。それほど道に迷うことはありませんでしたが、予想よりも斜面がきつく長く感じました。早くロードに出たい気持ちでしたが、小さい頃の探検のような気分を味わえました。
そして、再びロードへ。
途中、どうしようもなく眠くなり、側道でそのまま倒れこむ。しばらくして、バスのクラクションが。バスの運転手さんが心配して鳴らしてくれたよう、元気に生きていることをアピール、お辞儀をすると笑顔で返してくれました。
空を見上げると満点の星空。真っ暗の中に輝く星はとてもきれいでした。
オクシズの星空は美しい。
不思議と足の打痛もなくなり、気持ちよく走ることができました。そして、富士見峠に到着すると、ラン仲間の高橋さんが迎えてくれました。遅い時間に待っていてくれてとても嬉しい。
下りになりスピードアップ。足の痛みもないため気持ちよく走ることができました。段々と夜明けが近づいてくる、途中お腹が空いてきてCasso横沢が開いていることに微かな望みを持ちながら進みました。いよいよ近づいてくるとCasso横沢に灯りが!店先で「すいませーん」と小さな声で呼ぶと、店主さんが笑顔で迎えてくれました、パンの説明をひと通り教えてくれ、カレーもあるよ!と素敵なご提案。パン3つとカレーをお願いし、店脇のテーブルでカレーを待ちました。この時間も有効活用しようと、目を閉じわずかな睡眠。
店主さんが届けてくれたのはオムカレー!久しぶりに食べた温かいカレーは涙がでそうになるほど美味しかった。すぐにカレーを平らげ、お礼をし、出発しました。
安倍川・玉機大橋へ
打痛はまだない。まだ行ける。平地と下りは走り続けました。前回大会、炎天下のなか水を頭にかぶりながら歩き通したロード。永遠に感じたロードは、今回短く感じました。ただ、眠気は強く、道の脇で数回寝落ちしました。
そして、安倍川に近づいてくる。残り約20km。金久保橋手前でふと「もう残り20km、今回のTJARは楽だったな」と感じてしまいました。「今回の2024TJARは自分にとって何のためだったんだろう。最後まで出し切りたい、でもそれだけでいいのか」。そんなことを思い、そして、前回2022大会のことを思い出しながら玉機大橋へ。
そのあたりで「自分を超えることだけが目的ではなく、この機会を与えてくれた家族、友人、そして、応援してくれる人たちにお礼を伝えたい」。そのような気持ちに整理されてきました。
「ここからゴールまでの道のり、これまで以上に応援の方々に心からお礼の気持ちを持とう、そして、この時間を楽しもう」。
そのような気持ちで玉機大橋を渡りました。
新静岡ICへ
安倍川を渡り、日差しが強烈に強くなってきました。ついさっき、楽だったと思ったことはすぐにかき消されました。反省。強烈に日差しが強く、暑い。午前中にゴールすることを目的に走り続けました。
そして、予期せぬ嬉しい出来事。
2022年大会と同様、沿道で応援してくれる方がたくさんいらっしゃいました。さらに「2022年大会も応援したよ」「今回は速かったね!」「また会えてよかった」と言ってくださる方々が。小さい子から年配の方まで応援してくれました。
そして、高速道路の手前では、既にゴールした塚田選手が。「どうしても応援したいと家族にお願いして待っていた」と。
皆さんの応援が本当に本当に嬉しい。
新静岡ICを過ぎると、午前中のゴールが危ういかもしれないと気持ちに焦りがでてきました。日差しが強く、汗がとめどなく流れでてくる。走ると体が熱い。このあたりからのロードは地獄でした。さすがTJAR、楽だと少しでも思った自分を責める。そして、走り続けました。
わずかでも日差しが避けられる左側を走り、右側のトレランショップのアラジンの皆さん、右側の応援の方々には申し訳ないと思いながら手を振りました。
なんとか午前中のゴールを達成したい。
それだけの気持ちで走りました。
途中、ゴールした山本選手が、静岡駅手前では望月さんと石田賢生さんの応援。望月さんからは「止まるな、そのままー!!」
本当に本当に嬉しい。
友人の海野さんも駆けつけてくれ、「午前中にゴールできる!」と力をもらいました。
そして、10:45に静岡駅に到着しました。