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2/14 髙木フトシ@上野 音横丁 "漢たちのバレンタイン~チョコよりお酒?!"


act: 高木フトシ / Hyaku / GONDA / Shame


 2/14 世間はバレンタインデイ。イベントタイトルもバレンタインデイにちなんでの“漢たちのバレンタイン〜チョコよりお酒?!”だ。果たして、髙木フトシはバレンタインデイのこの日にどんな歌を聴かせてくれるのか?!


 髙木フトシの出番は3番目。それまでの共演者たちはセットだったりMCだったりとバレンタインの話題にちなんで会場を盛り上げていた。そんな中、幻想的に広がるエフェクターの音と共に髙木フトシが登場する。エフェクターの音と混ざり特徴あるギターの旋律、Blind/Blindだ。

変われない 希望 
気付かれない 歌へ
君に届けよう 全てを持って
語りかけよう この命をもって    

(Blind/Blind歌詞抜粋/ lyricsby 髙木フトシ)

 髙木フトシ、1曲目から攻めのセットリスト。
 「この命を持って」
自身に課す重みある言葉。その歌詞には、彼自身への強い意志と覚悟が込められている。彼の音楽に対する真摯な姿勢が伝わってくるのだ。この言葉は彼の音楽、人生に対する揺るぎない決意を表している自分自身への決意表明のではないだろうか。髙木フトシの音楽は、これからも聴く人の心を揺さぶり、新たな希望を与える力となるだろう。

後日のブログで彼はこう綴っている。

 “今一度、もう、何度目だ?と思うけど、初心。
 Blindを歌う自分を見極めつつ。
 もう自分に負けねぇ。”

(髙木フトシ公式HP 20250215ブログ一部転載)

 髙木フトシは立ち上がる。何度も。何度でも。

 バレンタインデイの夜、会場に響き渡る重厚なギターの音色と、髙木フトシの力強い歌声は、バレンタインというイベントの甘くロマンチックな雰囲気を一掃する。髙木フトシの繊細でありながら力強い歌声は、憂いに満ちた歌詞と重なり合い、聴く者を彼の独特な世界へと引き込む。

 Blind/Blindから続くセットは、NEWアルバム「Skin job isolator」に収録された楽曲だ。歌われた楽曲は決してハッピーではない、憂いを帯びた複雑な感情が渦巻く世界。この歌によって、会場に漂っていたバレンタインのムードは消え去った。そこには髙木フトシの音楽が持つ圧倒的な世界観、存在感だけがそこに残った。

 4曲歌い終わったところでMC。MCではライブハウスへこの日のイベントタイトルについての苦言。彼の冗談を交えてながらの率直な意見は、客席から笑いをそそり、クスクスとところどころで笑いが起きていた。彼の言葉は自身の歌で作り上げられた重々しい空気を和ませていた。そんな穏やかにまったりとした雰囲気の中、彼はこの日のイベントにちなんだ彼の持つラブソングを探したという。髙木フトシなりのバレンタインデイという特別な夜を演出しようということだ。

 バレンタインデイにちなだラブソングは曲は無いと豪語していた彼だが、そんな中でも一曲、渾身のラブソングがあったと。

「もし世界が終わるとして、どうする?っていう
 それはやっぱり、、愛だよなっていう
 君と一緒にいたいよなっていう、、、そんな歌を」

 「“世界の終わりに“っていう歌を」と曲紹介。しっとりしっぽりした音色のギター。歌い出しは優しく、後半曲が進むにつれ、髙木フトシの歌声が感情的に、そして深みを増す。よりエモーショナルになる髙木フトシの歌声は聴く者の心を揺さぶる。優しいメロディーと切ない歌詞が織りなす彼の歌は聴く人の心を深く捉え、忘れられない感動を与えるのだ。

いつの日かのまれていく
あの太陽にこの星も
どこまでも どこまでも 語り尽くせない不安だろ
起き上がれない 起き上がれないほど
疲れた目で 寂しく笑うだけで
だから僕は だから僕は
目の前の君だけを見よう
うんざりするほど ただ君を想うよ
世界の終わりに 君を想うよ
世界の終わりに 

(世界の終わりに歌詞一部抜粋/lyrics by 髙木フトシ)

 髙木フトシが歌う“世界の終わりに”が終わると会場の雰囲気は切ない純粋なラブソングの世界線へと移り変わっていた。その余韻が残る中、彼は「ラストです」と最後の曲の曲紹介をする。切ない純愛を描いた世界観から次なる新たな世界線へと聴く者を誘うのだ。導かれる新たな世界線は「車輪の声」だ。

 “遠くで鳴る狂った車輪の声、聞こえているのに祈ることしか出来ない“

髙木フトシ公式HP 20240917 ブログより転載

 これは彼が過去のブログにて、この曲について綴っていたものである。渾身のラブソング「世界の終わり」とはまた違う世界線、心打たれる一曲だ。


 落ち着いたギターの音色を髙木フトシのエモーショナルな歌声が優しく激しく覆う。曲が進むにつれギターの旋律、哀愁あるメロディが壮大なスケールで展開される。この曲の歌詞、メロディ、髙木フトシの歌声は完全に一体化し、聴く者の心を深く揺さぶるのだ。何とも言いようがなく表現出来ないもどかしさ、切なさ、憂いがあるこの曲は髙木フトシが世に放った名曲の一つだ。何度聴いても飽きることのない髙木フトシの音楽の魅力が詰まった一曲と言えるだろう。

 髙木フトシが車輪の声を歌い終わると感動を得た観客から彼に向け盛大な拍手が起こった。30分強の髙木フトシの魅了するステージは感動を締めに幕を閉じる。そして、記憶に残る2025年2月14日、バレンタインデイを過ごすことが出来たのだ。ありがとう。

髙木フトシNEWアルバムSkin job isolator
ライブ会場物販にて絶賛発売中!!

★髙木フトシ公式HPにて2/3−2/28まで絶賛通販中!!



20250214 上野音横丁SET

01 Blind / Blind
02 Betelgeuze
03 Illusionary eyes
04 Clown smile and lies
-mc
05 世界の終わりに
06 車輪の声

      髙木フトシ公式HP 202502 ブログより転載


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