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2/9 髙木フトシ@横浜 BAYSIS "2ガツ=2マン"

act: 高木フトシ / 新宿心音会板谷祐

 横浜BAYSISの“2ガツ=2マン”、毎年2月恒例の髙木フトシと新宿心音会板谷祐による2マンイベントだ。記憶を遡るとこのイベントの共演は板谷祐氏だ。この日のアンコールの髙木フトシは少しテンションが高め、これは共演の新宿心音会板谷祐効果ではなかろうか。髙木フトシのステージは11曲(アンコール2曲含)とMCを含め1時強でたっぷりだ。彼がこの日選曲したセットはNEWアルバムに納めれていない曲、音源になっていない曲が並んだ。MCは比較的多めの時間を割いて彼自身の現在進行形の活動と今後の活動について語られた。


 新宿心音会板谷祐のステージが終わると、期待の髙木フトシの出番である。NEWアルバムSkin job isolaterがリリースされたばかりの彼はどんなステージを魅せてくれるのだろうか、髙木フトシの登場に胸が高鳴る。

 髙木フトシはいつもの様に専用の椅子に腰掛け、ギターを構える。ギターを軽くかき鳴らしステージの始まりを告げる。「ハロー髙木フトシです。。あの板谷祐にこの後は髙木フトシーーって言われるとアガるねっ。サンキュー」と客席に向かってコメントが投げられステージは開始された。

 淡々としたDark ferris wheelのギターの旋律、低めの髙木フトシの歌声に胸の高鳴りは一旦落ち着く。序盤は落ち着き音無しめに進行していき幻想的なエフェクター、髙木フトシのファルセット、徐々に力が入るギターの音色と髙木フトシの歌声、再び胸の高鳴りが訪れる。曲の最後は幻想的なエフェクターとギターの音で熱くなった空気を落ち着かせていく。
 次の歌へ。自然にWhereへスイッチ。Whereのギターが聴こえると途端に会場は暗く重々しい空気に一変する。胸の高鳴りは身を潜める。どうしょもない焦燥感に襲われるのがこのWhereなのだ。冷たい乾いた風が会場に吹く。

 「どうもありがとう。えー無事、、、NEWアルバム発売されましたー」と控えめな声で発すると客席から大きな拍手が起きる。また、NEWアルバムは絶賛通販中であること、NEWアルバムを楽しんで欲しいということを髙木フトシから伝えられ歌唱中の重々しい空気は一変、会場は和やかな雰囲気に。

「楽しんで欲しいし、あの、正直、まさか、えーソロアルバム、BAD SiX BABiES、ヘイトハニー、3枚も一緒(発売月)になると思ってなくて。。」と自身の関わる新譜について冗談ぽく、、困惑する様なコメントがあった。「1番は、、ソロが1番で、次にBAD SiX BABiESでって感じです」と笑いを誘う。ヘイトについては八田氏が多くを担っているようで、彼自身予約開始日を知っている程度、本当に好きな人に買ってもらえればと。

「それでもやっぱりライブ至上主義だから、なんだろうなー音源を楽しんでくださいみたいに感覚が、、正直、自分の中にはあんまり無いってのが本音ではあるんだけど、、あのー普段も聴いてくれる機会があるんであれば是非聴いてください。どうもありがとう」

 ライブではライブの、音源では音源の楽しみ方がある。音源はいつでもどこでも音楽を聴く環境があれば、自分のお気に入りの曲が安定して聴ける。例えば、好きな音楽を聴きながら通勤・通学しテンション上げて1日が始まったりする、悲しい時にテンションがアガる曲を聴いて元気をもらうなど、、etc、これが音源の良いところではないだろうか。
 ライブの楽しみ方はというと、髙木フトシのライブ限定で言わせてもらうと、彼のライブはいつもどこかが違う。セットリストもそうだが、歌声の表現の違いであったり、試行錯誤も含めアレンジであったり、ギターの機種違いでも雰囲気がガラっと変わる。ライブハウスの雰囲気だったり、その時の場の空気でも違いがある。音響、照明もその一つだ。ライブの楽しみ方は聴く人それぞれではあるが髙木フトシは観客を飽きさせないステージを作り、彼の持つ全てで攻めてくる。だから彼のライブはいつも新鮮で飽きないのだ。
 リリースされた髙木フトシのNEWアルバムはライブと違う表現で制作されている。ライブとは別ものとして、ずっと楽しめる名盤だ。是非とも沢山の人たちに髙木フトシのライブ、NEWアルバムを共に体感しもらいたい。

髙木フトシのNEWアルバムSkin job isolaterは2/1に浅草gold soundsワンマンライブにてリリースされた。
只今、髙木フトシ公式サイトにて絶賛通販受付中!!
受付期間2025/02/03-2/28
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 MC明けからNEWアルバムに納められていない楽曲が続く。

 3曲目バラ色の秘密。バラ色にステージも赤に染まる。歌詞の辛辣なメッセージから離れ優雅に歌い上げる様な歌声。この歌声を聴いている空を漂ってしまう。
 次の車輪の声は髙木フトシのライブで久々聴いた。徐々に押さえていた感情が頂点に達し爆発的に髙木フトシの叫び会場に解き放たれる。この曲、初聴で始まり2秒名曲だと分かったものだ。
 5曲目、Connectをしっとり歌いあげる。この曲はNEWアルバムには収録されていない。 「もしかしたら、次。今、自分で一人でやってる、、あの音源の中に入るかもしれないです。中々、ゴールが見えない感じではあるけど。えー来月かな、3月中にはまー出来たら良いなと思ってるんだけど。やってたりするんで。。。」と。新たな音源制作に挑んでいると嬉しい情報が語られた。

 そして、このMCに続きがある。髙木フトシは現在の自身の音楽制作について今持つ彼の心情を語った。
「それと同時にえー曼荼羅の、ワンマンシリーズ用の新曲も、なんかこう、、降りてきちゃって。あのー2曲ほど作り始めちゃっててなんかーこうアルバム3枚も出るし、曲も色々作っちゃうし、なんかもう頭ひっちゃかめっちゃかなんだけど、、、、、、頑張ります。。」

「頑張るって違うか、もうほんと俺、頑張るのやめようと思って。あのー頑張るのやめるんです。。笑。でも頑張るのやめるのはいいけど。なんだろうな、、降りてきちゃうし作りたくなっちゃうし書きたくなっちゃうし。あのーなんだけど、ただ、なんか、伝えようとか、こう言いたいことがあるとか、伝えたいとか、なんかそういうことに関してはなんか、ほんとにこう、もう、なんか自分ではこう抑える感じで、なんか、その分こう物を作る、こう、なんか集中して、なんか、やってる方が、、自分の、なんか、日々のなんか、落ち着きっていうのかな、それはなんか、そっちのが良くて。今こうすごいこう、、いい感じで毎日を過ごして良く寝れてたり、、もうしたり、してます。」
と。

 現在の心情を語った後、髙木フトシは観客に向かって「用意はいいか?」と投げかける。しかし、彼の心情を聞いた後の観客の反応見て、彼は明るく「あれ?暗い?もしかして、今日の俺暗い?。アッパーな曲やります」とvezのHere we goへ。ここに来て色々あったことで思うところでもあるのだろうか。。何より彼が眠れていることは一つ安心で良いことだ。

 アッパーなHere we goからのノリで透明の錯覚へ。この曲は髙木フトシの今1番の新曲だ。続けて ギターがシャレ乙なI think about you。このブロックは楽曲のノリよく観客もノリ合わせて盛り上がる。


 本編最後の曲の前に冗談を交えてMC。今年の9月にとある場所でライブが決まったという話しがあった。このライブについて、スタッフ曰く「凱旋じゃないですか」というコメントももらったと笑いながら彼が話す。前のステージで新宿心音会板谷祐が歌う荒井由美の卒業写真を聴いてなんか沁みたと。昔のことを思い出していたという。彼が中学生の終わり、初めてライブをした時の思い出があり9月その場所、同じステージに立つということだ。興味深い。

「なんか。この歌が歌いたいなと思ったので」とこのステージの最後の歌はvezの Any。
元々バンドの楽曲で華々しいイメージの曲だ。
髙木フトシはギター1本弾き語りでこの曲をしっとり聴かせる。この曲の持つメッセージもしっかりと心に響いてくる。感動的に歌い上げ本編のステージは終わった。

 アンコールは髙木フトシのNEWアルバムSkin job isolatorからBlind/Blind。エフェクターの音、力強いギターの音が響き渡る。観客もそれに応答する様に彼に向けて手を挙げる。大円団の如く盛り上がりをみせた。このノリに乗り「呼んじゃおうかな」と楽屋から新宿神音会板谷祐が呼び込まれる。アンコールはこの2人でセッションだ。

 新宿心音会板谷祐が呼び込まれるとシリアスだった会場の雰囲気が一転明るく、髙木フトシのテンションも高い。板谷祐氏の話術のテンションに巻き込まれ客席からも笑いが起こる。アンコール曲は某アニメの主題歌「踊るポンポコリン」である。祐氏は髙木フトシとこの歌を歌うことで浄化されると冗談ぽくいう。高木フトシも「この歌を歌わなければ終われない」と言う。この歌はもはやこの二人の主題歌である。
 セッションが始まるまでに楽屋の様な雰囲気で二人のトークが繰り広げられた。

 BAD SiX BABiES新譜の講評が雑誌に掲載されている話題、髙木フトシソロ新譜の話しからライブを観にきていたYA/NA氏を交えての鴉空 (髙木フトシとYA/NAのユニット)のライブ中のエピソード、今後のベイシスでのライブ予定の話題など。髙木フトシは楽しそう。

 話題は尽きない二人、一通り話し切った後、祐氏から「じゃ踊ろう」とセッションの合図。それに合わせて髙木フトシも「踊ろう」と。

 会場の雰囲気は温まり準備は整った。髙木フトシ、新宿心音会板谷祐によるセッション「踊るポンポコリン」は会場の観客を巻き込み大いに盛り上がりを見せて大興奮でステージを締めた。2人はハイタッチをして笑顔でステージ去っていった。それを観客は盛大に拍手で見送った。極上のエンターテイメントであった。

アンコールトークで話題になっていた雑誌「BURRN!」。BAD SiX BABiESのデビューアルバム「PERFECT EMOTION」の点数は86点。この86点にはある意図がある点数だと後日のブログで語られていた。ここで記したら野暮だと敢えて記載は控えられている。

髙木フトシが参加するBAD SiX BABiES。メジャーからのデビューアルバム「PERFECT EMOTION」は2/12リリース。KINGレコードから絶賛発売中!!



20250209 横浜BAYSIS SET

01 Dark ferris wheel
02 Where
-mc
03 バラ色の秘密
04 車輪の声
05 Connect
06 Here we go(vez)
07 透明の錯覚
08 I think about you
-mc
09 Any(vez)

En
01 Blind / Blind
En 2
踊るセッション

髙木フトシ公式HP 202520210ブログより転載

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