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君がもつ「熱の魔法」

いつも何かに怯えている。
いつも何かが怖くてたまらない。
職場でも、家族の前でも。

本音を知られるのが怖い。
感情を表現するのが怖い。

私が本音を話したり感情をむき出しにすると、それを見て傷ついたり、悲しんだり、怒ったりする人がいるから。

自分が傷つくことよりも、他人を傷つけてしまうことの方がよっぽど怖い。

本当の自分を知られるのが怖い。
期待を裏切ってしまうかもしれないから。
嫌われるかもしれないから。
陰で何か言われるかもしれないから。
私は巧妙な嘘つきになる。

仮面を被って、
表情を隠して、
盾を肌身離さず持ち歩いて、
剣は捨てて、
なのにふいに誰かを傷つけてしまうことがあって、
自分も傷ついて、
そんな状況で心は薄く凍結して。

氷のように、割れやすくて冷えた心。

でも、君と会うと。


君の、たった一言であたたかく溶かされる。

心が動き出す。
動きすぎて、つらい時も、痛い時もある。

私が私のままで居ることを許してくれる。

君の隣りに居れば、もう何にも怯えなくていい。

あたたかい言葉と、優しい眼差し。

君の熱に包まれて。
願わくば、ずっとこのまま。


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