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「はにわ」と「にんにく」と「ルーズリーフ」<中編>


さて、東京国立博物館で開催されている特別展「はにわ」を十分堪能した私たちは、本日のもう一つのお目当て「生姜豚 香登利」に向かいます。

所在地は、秋葉原なのか末広町なのか、住所的には外神田、屋号には湯島と入っていて…。

東京を歩くといつも思うことですが、地名と地名の間隔が非常に狭いというか、近いんですよね。

地方であれば“大字(おおあざ)”と呼ばれるくらいの範囲に、著名な地名がひしめき合っていて、所在地を示す際の通称や符号が重なり合っちゃってる感じ。
”小字(こあざ)”が全部有名な地名って感じかな。
…大字・小字がすでに分かりづらいですね。

そんな感じなので、ちょっと歩くと聞いたことのある地名に入り込んでいて、知らないうちにいくつもの街を制覇していることがあります。

話がそれてしまいましたが。

「生姜豚 香登利」は、私があるネットニュースサイトで見て、夫の好みだな、と思い選んだお店です。

蔵前橋通りに面した入口を入ると、すぐ目の前に食券販売機がありました。慌てて入口に立てかけてある看板でメニューを選び、食券購入。
コの字型のカウンター席と、そのまわりに4卓くらいのテーブル席(扉付)。
小柄な女将さん(と言っていいのか…表現に困りますが)がくるくる・ちゃきちゃきと、ほぼお一人で配膳方面を回している様子。
店内の上がり框風のベンチでしばし待ちました。

ほどなくカウンターどうぞと案内され、お冷でのどを湿らせているうちに、どんどんお客様が入ってきて満席&待ち状態に。
タイミング的にばっちりだったね、と夫とほくそ笑みつつ、注文した「厚切り生姜豚重」と「レディースセット」が出来上がるのを待ちます。

レディースセット
サラダと豚汁もボリューミー。

異常に生姜が大好きな夫は、厚切りのポークソテーにたっぷりかかった秘伝のたれが非常においしかったらしく、いつもは必ず言ってくれる「一口食べる?」の言葉をこの日は言ってくれませんでした。
ほぼおんなじの食べてるし、別にいいんですけど笑

ところで、生姜焼きというのは私の中では二通りあって、【薄切り肉】=庶民の生姜焼き・【ソテー肉】=ブルジョワの生姜焼きという扱いなのですが、こちらは紛れもなくブルジョワでしたね。

こちら香登利の生姜焼きは、このブルジョワ感あふれる厚切り肉を、秘伝のたれに3日間漬け込むそうです。

私のレディースセットのお肉も、食べ応えのあるソテー肉でしたが、夫が食べた厚切り肉の方は、その3倍はありそうな厚みで、ちょっとレアっぽくてジューシーな感じでした(夫のをチラ見しただけですけど)。

食べている途中で、お店の方が「厚切りはもう終わり」的な会話をしていたので、注文できるうちに厚切りを選んだ方がいいかもしれません。
しかも、食べ終わってお店を出たらすでにこの看板。

昼の営業は15:30までと書いてありましたが、
この時まだ13:30

そりゃこんなにおいしいんだもん。
行列もするし、待ちも出るよね…と納得なのですが、申し訳ないけど、食べている真横で整列して待たれるの、ちょっとキツイ。

中学生のころ、「その日の当番は、教卓横にある先生の机で給食を食べなくちゃいけないシステム」が担任によって下命され、給食の時間中、机に突っ伏してハンガーストライキを起こすくらい人前でご飯を食べるのが苦手な私にとっては、なかなかの苦行でした。

ところで、こちらの秘伝のたれ。
とーーーってもおいしいたれなんです!
しかし、事前の調査不足です。
「生姜焼き」というよりは「にんにく焼き」と言ってもいいくらいの存在感を放つにんにく。
TPOに注意してお召し上がりください。
思わぬ悲劇を生むかもしれません。

公式サイトの注意書き

まだ続きます………


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