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10月2日はナショナル・バティック・デイ

10月2日はナショナル・バティック・ディである。バティックが無形文化遺産としてユネスコの世界遺産に登録された10月2日(2009年)を国民の祝日と制定している。

染めの技法としてはろうけつ染めであり、インドネシアに独特なものとは言い切れないと思うが、インドネシアのバティックはその生活文化における位置づけや社会的な位置づけに特徴がある。

生まれたての赤子は、子どもに幸運をもたらすとされるシンボルによってデザインされたバティックで包まれる。死者は葬儀の際に、葬送用の特別なバティックで包まれる。結婚や妊娠のお祝いの際にも、バティックが重要な役割を果たす。王室ではバティックを火山に投げ込む儀式があり、バティックの存在が、伝統の中で重要な役割を果たしていることがわかる。

バティックの代表的な模様には、パラン、カウンといった模様がある。その模様に対しては様々な解釈があり多義的である。

例えば、パランは、S字のモチーフが繰り返されるが、これはジョグジャカルタの南の海でサンゴ礁に打ち寄せる波を表しているという解釈がされることがある。連続した線のパターンは、繁栄を達成するために決して諦めず、自分自身を改善する努力を継続的に行う意思を表している。

一方で、偉人の象徴である鷲のかたちをデフォルメしたものだと解釈されることもある。鳥の頭は知性を意味し、くちばしは民の模範としてのリーダーを象徴し、からだはリーダーに必要な体力を意味し、翼は活動性と機動力を意味するという。

カウンのモチーフは、ヤシの実の一種を整然と幾何学的に配置したかたちである。このモチーフは、人間の生命の象徴と解釈され、神聖、純粋、完璧という意味があるという。一方で、スウンという言葉に関連して、空虚な欲望と煩悩の象徴とも言われる。この空虚さを認識することにより、自分自身を制御することにつながるという。

海岸に打ち寄せる波、空を飛ぶ鷲や、ヤシの実など、日々の風景を構成する要素に意味を見出してそれをデザイン・モチーフとして活用したり、文字や言葉、幾何学的な模様に意味を見出すことで、布に意味を与えていることがわかる。

バティックのデザインの象徴性については、おいおい勉強していきたいと思う。

もう一つ関心があるのが、その土地に根づいたサステナブルなバティック生産システムであるが、それは文章にするのはもう少し時間がかかりそうなので、またの機会に。241002

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