地中海料理の店へ
今日はざっと調査対象地を歩くのみである。本番は明日から。無事着いたことでもあるし、何も深く考えることなく、しばしば通っているプラウィロタマンの地中海料理レストランに向かった。
いつものことながら、待たされる店である。当日の予約はいっぱいで無理だったが、その場で待つのであれば、受け入れ可能だという。予約して行ったことはなく、いつもその場で待って席につく。今回もそのパターンであるが、思いの外待たされた。待たされながら、なぜここに来たのだろうかと自問してしまった。
今回、大学生を2名、大学院生を1名連れてきている。大学生2名は初めてのインドネシアである。よく考えれば(よく考えなくても)インドネシア料理を食べなければならなかった。インドネシアに来て、いきなりなぜ地中海料理なのか?単にビールとワインを飲みたかったからなのであるが、文化理解へ向けては、現地の食を体験することは必須である。失敗した。とはいえ、もう遅い。せっかくだから楽しもうと気持ちを切り替えた。
インドネシアの古都ジョグジャカルタでの食事であるが、周りは外国人ばかりである。インドネシア人は従業員あるいはテイクアウト配達の人以外見なかったのではないだろうか。ほとんどが西洋人で、2割が我々含め東アジアの出身者であった。我々以外に日本人のカップルが1組だけいた。外国人が集まり、アルコールを飲み地中海料理を食す。外国人観光客が多い日本にあっては、いまや普通とも言える光景をそのままインドネシアで体験する不思議。一般的な状況を知らなければ、不思議とも思えず、ただ日本と地続きな環境を漫然と受け入れるだけであるが、そうした特異な状況を初日に味わうのも勉強だとこじつけて、ピザを食べながら、楽しくインドネシアのワインを飲んだ。240816