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パルパル第三弾 主役はヴァネロペ!『シュガーラッシュ』という神作を紹介したい

本日は、ディズニーパルパルーザ第三弾!

2025.1.15から3.16までの期間中、東京ディズニーランドで開催されている、

ヴァネロペのスウィーツ・ポップ・ワールドの主役、ヴァネロペが登場する『シュガー・ラッシュ』というディズニー作品をご紹介いたします!


●東京ディズニーランドの新イベントについてはこちら↓

https://www.tokyodisneyresort.jp/treasure/vanellopessweetpopworld/


ディズニーに興味はあるけど「実はシュガーラッシュを見たことがない…」という人もいらっしゃるのではと思いますが、

この作品、キャラクターやストーリー、設定などが本当に秀逸で、
わたしの大好きなディズニー作品のうちの一つなんです。

今回を機に映画に触れてみようかな、と思ってくださる人が少しでも増えたら良いな…という想いで本記事を作成しました!



シュガー・ラッシュの概要とあらすじ

概要

『シュガー・ラッシュ』はリッチ・ムーア監督が制作し、2012年にアメリカにて公開されました。
のちの2013年に日本で公開されています。

当時劇場で同時上映された『紙ひこうき』という短編も、とっっても素敵なラブストーリーで、手書きの温かみも相まって大好きな短編なのですが、、今回はそこは割愛して、あくまでシュガー・ラッシュです。

ちなみに、シュガー・ラッシュの公開前後では、『塔の上のラプンツェル』や、『くまのプーさん』、『アナと雪の女王』、『ベイマックス』といった神作続きの並びで公開されています。

世間的にも個人的にもこの辺りのディズニー作品は超黄金期、
神作揃いで映画館に通うのが当時本当に楽しかったのを覚えています。

(今は今で違った楽しみがありますが)

そんなシュガー・ラッシュですが、
テーマはゲームセンターのゲームの中の世界

各ゲームのキャラクターは、ゲームセンターの営業時間中、自分のゲームの中でお仕事をしていて、

閉店すると、ゲーム内のキャラ設定から解放されて、自分の自我で行動し、コンセントを伝って他のゲームのキャラクターと交流したり、バーでお酒を嗜むなど思い思いの時間を過ごしたりしています。


あらすじ

ゲームセンターに並ぶ筐体のうちの一つ、『fix it felix』というレトロゲームの悪役"ラルフ"が主人公で、

今回のパルパルーザに登場するヴァネロペは、まるで任天堂のマリオカートのような、お菓子の国のレースゲームのキャラクターです。

ラルフは"悪役"というポジションにうんざりしていて、他のゲームのキャラクターからは悪役という役割を担っているだけで嫌われていました。

確かに少しガサツなところがあるキャラクターですが、本当の彼には優しい心がありました。本当はみんなに認められて、愛されたいと思っています。

紆余曲折あって、ラルフは居場所のない自分のゲームを飛び出し、
他のゲームへと旅に出ます。

その道中、ラルフが迷い込んだのが『シュガー・ラッシュ』というレースゲーム。

シュガー・ラッシュで少女ヴァネロペに出逢います。

ヴァネロペは、なぜか他のレーサーに仲間はずれにされている女の子で、
レーサーなのに自分のカートを持たせてもらえていません。

そのため、レースに出場することができないのです。

とある理由から仲間外れに遭っていて孤独を抱えたヴァネロペと、ラルフ。

似た境遇の二人が出会い、
ヴァネロペが仲間外れにされている真実や、ラルフが他のゲームへ移ってしまった騒動が絡み合いながら展開していくというあらすじになっています。


物語の中で展開される二つの軸

また、お話の軸としては二つの軸が同時進行で展開しており、

①ヴァネロペとラルフが出会い、友情が育まれ、お互いが成長していくという軸

②そんなラルフを追いかける、『fix it felix』というゲームの主人公フェリックスと、ラルフが立ち寄ったゲームのうちの一つである『ヒーローズデューティ』というシューティングゲームのカルホーン軍曹の軸

この二つの場面が切り替わりながら展開して、最後には一つに交わります。


ざっくりと①はアクションと友情②は冒険とロマンスという要素が盛り込まれており、
この1作がまるでお菓子の詰め合わせのように、
たくさんの味が楽しめる、欲張りを叶えてくれる作品だなと個人的に思っています。

それでも話がとっ散らかることなく、秀逸な伏線回収で、
初めて見る私たちも『そういうことだったのか!』と驚かされるような結末が待っています。

また、ヴァネロペとラルフ、二人の成長だけでなく、
フェリックスや、カルホーン軍曹、そして、悪役という役割に偏見を持っていた全てのキャラクターの成長物語でもあります。


物語のテーマとポイント

ここからは、多少のネタバレを交えながら、
『シュガー・ラッシュ』についてさらに詳しく解説します!

※なるべく物語の核心には触れないよう、留意しますが、デリケートな方はご注意ください。


誰の心の中にもある差別と偏見

この作品では、思わず目をそむけたくなるような、主人公たちが孤独や疎外感を感じる場面が多く存在します。

『fix it felix』のゲームの登場人物たちから、
悪役という役割を担っていることが理由で、マンションの住人に自分のゲームの30周年記念パーティーに呼んでもらえず、30年経った今も住まいさえもらえないラルフ。

そしてヴァネロペも、他のレーサーたちに、”ヴァネロペがレースに出ると不具合が起きるから”という理由から迫害を受けて、
自分の車を壊されたり、ラルフと同様に住まいもなく野宿のような暮らしをしています。

(ヴァネロペの迫害理由の真実は、物語の重大ネタバレなので、
今回は伏せておきます)

自分がよく知らない存在や、なんとなく自分と性質の異なる存在に対して、内と外で線引きをして、仲間外れにするような場面は、
本作品のみならず、様々な組織、集団、、私たちの日常で多く存在していますよね。

ラルフやヴァネロペの受けている扱いがかわいそうだと感じる人は多いのではないかなと思いますが、
差別や偏見は誰の心にもあることを忘れてはいけないなと思いました。

自分の言動で誰かが苦しんでいないか、
わが身を振り返りたくなるような作品でした。


また、自分が差別の主犯格というよりは、
組織内の同調圧力により、なんとなくみんなが嫌ってるから自分も避けている、という動きをしてしまう人も居るのではないでしょうか?

個人的に、フェリックスは同調圧力に流されてしまっている人物だと思っています。

物語の序盤、ラルフを積極的に仲間外れにしてはいませんが、
同じ職場(ゲーム)のラルフとフェリックスで会話に距離があり、コミュニケーションが明らかに足りていないようなぎこちなさがあります。

フェリックスは自分のゲームの中では主人公で、みんなに愛されていて、
つらい思いをしているラルフの気持ちが分かっていません。

今回ラルフを探す旅に出るうえで、一歩自分のゲームの外へ出ると、フェリックスはよそ者

初めてフェリックスは周囲によそ者扱いされたり、ついていない思いをしたりして、普段のラルフの気持ちに気づいていきます。

はっきりと明言されているわけではないですが、ラルフが牢屋のフェリックスを助けに来て、ヴァネロペのカートを直してほしいとお願いした時、

フェリックスがラルフの身勝手な行動をひとしきり怒った後に、ハンマーを無言で差し出して、ニコリとほほ笑むシーンがあります。

私はそのシーンが、フェリックスが成長した瞬間だと思っています。

また、ゲームを出て行って自分の仕事を放棄したラルフに対して怒りをぶつけて本音で会話するとともに、
ラルフという悪役が居ることで、自分たちのゲームが成り立っているという根本に気づくことができたと思っています。


ワクワクするようなゲームの世界の魅せ方

ゲームの世界を表現するにあたり、
何といっても、ゲームキャラクターがどうやって交流しているのかといった描き方に想像力を掻き立てられます。

ゲームの世界はたこ足配線のコンセントを「ゲームセントラルステーション」という駅として中心街となっていて、
そこから各コンセントをつたってそれぞれのゲームへと向かうことができます。

セガや任天堂のゲームキャラクターも沢山登場するので、
日本人にもなじみのあるキャラクター達が交わる様子にワクワクさせられます。


また、ゲームの年代によってキャラクターの動きに差分が出るところも面白いなと思います。

例えば、ラルフのゲームはレトロゲームなので、
ラルフとフェリックス以外のモブキャラ的な立ち位置の人物は、動きがカクカクしています。

また、レトロゲームのフェリックスが、最新ゲームのカルホーン軍曹に出会ったとき、
「あなたほど解像度が高い顔は、見たことがありません。とてもきれいだ…」と見とれます。

”解像度が高い”なんていう誉め言葉は、ゲームの世界ならではで面白い言い回しですよね。

他にも、シュガーラッシュには一癖あるセリフやフレーズが沢山あるので、
是非英語と日本語両方で楽しんでみてください!


まとめ

いかがだったでしょうか?

東京ディズニーランドで話題となっているヴァネロペ。
今回を機に、是非『シュガー・ラッシュ』を鑑賞していただき、

甘いだけではない・可愛いだけではない、
根っからのレーサーであるヴァネロペの魅力に触れてみてはいかがでしょうか?

また、本作は可愛いキャラクターが好きな人や、ゲームが好きな人だけでなく、
学校や職場などで孤独感を感じた経験がある人、疎外感を感じた事がある人の心にも届くようなメッセージが詰め込まれています。

また、怒涛の伏線回収と結末には、初見でハッと驚かされ、
何度も見返して楽しめる小ネタも満載です。


続編の、ゲームセンターを飛び出してインターネットの世界を冒険する『シュガーラッシュ:オンライン』も併せて、是非ご覧ください!



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立花
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