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教員がチームビルディングの混迷期を乗り越えた時にしたこと


前のnoteはこちら。反響があったので具体的に書いています。


クラス編

混迷期にあるクラスで何が必要か考えた時、最初に頭に浮かんだのは対話だでした。「価値観が違うから話し合わなくちゃ!」そう思いましたが、直感的に無理だと思いました。

「価値観が違う物同士いきなり話し合わせてまとまるならけんかが起きてない」当たり前だけど子どもはそんなバカじゃない。場を治めたい大人の気持ちをみんな透けて見ています。

だからそれよりも先に始めたのが、身体を整えることでした。
特に、中高学年の子どもたちが自分自身の身体の変化にストレスを感じている可能性を考慮しましたし、私立だったので習い事を多くやっている子もいました。最近は公立でも習い事まみれの子もいるのではないでしょうか。

自分の身体と心に向き合う時間をつくってあげたいと感じました。

その一環として、ストレッチポールを教室に置いたり、集中力が切れた子供たちがストレッチできるスペースを作りました。

個人的にトランポリンでもあれば文句なかったのですが、そうもいかず。
基本的に体幹整えれば多くの物事解決すると思っている勢です。

そして、クラス全体で行う活動として、プロジェクトアドベンチャー的な手法を導入しました。

教科と絡めて活動することで、一緒に学ぶことが楽しい、という前提を作りました。例えば、探究でハニカム構造を作って、どれだけ重いものを乗せられるかをチームで挑戦したりと、体験を共有することを重視しました。


価値観の共有はお互いが信じ合える状態ではないと逆効果です。「対話したのに分かり合えなかった」はなかなかの絶望

対話する前に楽しい気持ちになれるような仕掛けが必要です。

職場編

職場での混迷期の乗り越え策として、取り組んだのが「雑談」でした。毎日、違う人と1日1回は必ず話すように心掛けました。
その効果が明確に測定できるものではないですが、精神的に厳しい時期に「他人と話せた実感」を持つことは心の支えになりました。

雑談が苦手だと悩んでいた時、大企業でうまくチームを運営している友人から「挨拶は心を込めて行うこと」をアドバイスされました。

挨拶してるつもりだったけれど、新ためて意識すると相手を見ている実感が強くなったので意識が変わりました。
相手を見ないで手法を見る、を地で行く人間
だったので、ビジネス本で仕入れた知識で会議の仕方だけ変えて大滑りしまくった経験もあります。相手にフォーカスを当てるのは大切だなと感じました。


その次に会議の仕方についても工夫しました。すべての会議を定時内に終わらせることは絶対として(守られていない組織、多いですよね)、会議に際して事前の準備を求めないようにしました。

普通は会議には準備して臨め、と言われることでしょう。しかし、僕は昔からそのスタンスに疑問がありました。

なぜならば事前準備が個々の時間を奪い、仕事の進行を滞らせることを防ぐためです。人によって事前準備の時間は違うし、仕事のペースも違います。事前準備が間に合わなかった人は「仕事ができない人」の烙印を押されがちです。

そうして出来上がった会議はそれぞれが押し通したい資料天下一武道会の開幕です。その裏で声を上げられない新人。その新人が本当に必要な情報を持っていて、共有できないが故にクラスが荒れていく。下手な学年会あるあるだと思います。

会議は勝負の場ではありません


字数も多くなったので事前準備しない会議をどのようにやったかはまた別のnoteで。それでは。


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