ちんまりお姉ちゃんをなでなでしたら懐かれた
愛季:あれぇ?どこいっちゃったのかな…
僕には年子の姉がいる
ちっこくて小動物みたい
最近はそんな姉を…
○○:…わっ!!!
愛季:ひゃあっ!?!?
○○:ふっふっふ…
愛季:も〜!やめてよ〜!
そう言いながら両腕をブンブン振り回してくる
「ポカポカ」という音がお似合いだな
全然痛くもない
愛季:なんでこんなに驚かせてくるのぉっ!
○○:えっ!?そ、それは…
反応がいちいち可愛いから
なんて言えない
今も目を潤ませ、上目遣い
とてつもなくかわいんだけど
○○:ね、姉ちゃんの反応が面白いからだよっ!
愛季:うぅ…ひどいよぉ…
○○:あっ…そ、その…泣いてる?
愛季:んぅ…○○のバカっ!
張り手が飛んできた
まぁそれも「ペチッ」って感じだったけど…
○○:姉ちゃん…
愛季:○○なんて知らないもん!ふんっ!
怒らせちゃったな
さすがにやりすぎてたのかもしれない
姉に嫌われるのは望んでいないから
素直に謝ろうと思う
◇
○○:ね、姉ちゃん…ちょっといいかな…
愛季:ふしぃ…ふしぃ…!
威嚇してんのか?
いや、可愛すぎだろ
やめてね?
逆効果だと思うよそれ
○○:その…さっきは
愛季:謝ったって許さないんだからぁ!
○○:あっ!姉ちゃん…!
そういって家を出ていってしまった
これは相当怒ってるな
気づいたら僕も外へと駆け出していた
必死に探したが結局見つけることは出来なかった
◇
夕飯時に家に帰ってくると
姉の姿があった
隣の席なのですごく気まずい…
恐る恐る席に座ると
愛季:ふしぃ…ふしぃ…
だからその威嚇やめてよ
逆効果って言ってるじゃん
姉は直ぐにご飯を平らげると
愛季:…ふんっ!
と言い残し
自分の部屋へと引きこもってしまった
○○:…はぁ……
◇
そして日付が変わろうとする頃
小腹がすいたので台所へ
○○:なんかないか…
えーっと…何もないですね
少し気分を落としながら部屋に戻ろうとすると
愛季:…うーん……
リビングの方から姉の吐息が聞こえるんだが?
ソファを確認すると、爆睡中の姉が
なんでここで寝てんのよ…
○○:……可愛い
久しぶりに寝顔を見たな
やっぱり可愛いのよ、僕の自慢の姉は
気がつけば姉の頭を撫でていた
○○:ごめんね、嫌だったよね…
寝てる時に謝るのはどうかと思うけど
とりあえずね?
またちゃんと謝るからさ
○○:姉ちゃんが可愛くて、つい意地悪したくなっちゃって…
なんか姉の頭が熱くなってる気がするが
恐らく気のせいだろう
○○:もうしないから…ホントごめんね
そう言って、姉をお姫様抱っこで部屋まで運ぶ
このサイズ感もたまらなく可愛いんだ
姉をベッドにあずける
○○:大好きだよ、愛季
久しぶりに名前で呼んだ気がする
最後にもう少しだけなでなでして
姉の部屋を出ていった
愛季:……っ///
◇
早朝。
なんだか目覚めがいい
…ん?なにかが僕の腕の中にいるような?
愛季:…スースー……
なんだ…姉ちゃんか…
びっくりしたよ…
○○:…えぇぇぇぇ!?
その声で姉が起きてしまった
愛季:んー…?あっ…おはよぉ…
○○:な、なにしてんの!?
愛季:んぇ?
ベッドから出ようとしている僕の体を
両腕でがっちりホールド
そのままぴったりとくっつく
愛季:ん…いやぁ……まだ寝るのぉ…
○○:ちょ、ちょっと///
愛季:えへへぇ…///昨日は嬉しかったよぉ?
○○:っ!?ま、まさか起きてた!?
愛季:うん…なでなで///
○○:っ///ね、姉ちゃん…あれは
愛季:愛季って呼んでよぉ…
あぁ、可愛い…
反則ですぜホント
○○:あ、愛季…///
愛季:んふふっ///
ベッドから出かけていた体は自然と寝る体勢へと戻っていた
愛季:…なでなでしてよぉ……じゃないと寝れなくなっちゃった///
○○:っ///愛季…可愛いよ
愛季:えへへ///
撫でながらお互いに夢の世界へと
しっかり者のお姉ちゃんは
撫でられるのが大好きな甘えたがりになったとさ
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