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データが切り開く新時代 - 日経新聞データ分析チームのアプローチ

日経のデータ可視化チームさんの記事や書籍は以前からすごいなと思っていたのですが、今回紹介記事にしてみました。

オープンデータのみならず幅広いデータの可視化をされていますので、ぜひ見てみてください


はじめに


データ分析の重要性が増す現代社会において、日本経済新聞社のデータ分析・可視化チームは、その先進的な取り組みで注目を集めています。本記事では、このチームの活動と、それがもたらす社会的影響について、客観的な視点から分析します。

日経新聞データ分析チームの特徴


1. 多角的なデータ収集と分析

日経新聞のデータ分析チームは、公開データの活用に加え、独自のデータ収集を行っています。これにより、より深い洞察と独自の視点を提供しています。

2. 高度な可視化技術

複雑なデータを直感的に理解できるよう、最新の可視化技術を駆使しています。これは「日経VDATA」ウェブサイトで顕著に表れています。

https://www.nikkei.com/special/vdata

3. 地域特性の詳細な分析

「データで読む地域再生」シリーズでは、各地域の経済指標、人口動態、産業構造などを綿密に分析し、地域ごとの特性と課題を明確化しています。

https://www.nikkei.com/topics/21050704

具体的な成果物


1. ふるさと納税実質収支全国マップ

このインタラクティブマップは、各自治体のふるさと納税による実質的な収支を可視化しています。これにより、政策の効果と課題を客観的に評価することが可能になりました。

各市町のデータを集めて一元的に可視化されているのには頭が下がります。非常に有益なデータだと思います

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/hometown-tax-donation-trends-map/

似たような可視化をsmartnewsさんが行われており、githubにも公開されています。


2. 地震列島日本のデータ

過去の地震のデータを可視化していらっしゃいます。震度別のフィルターもかけられるので非常に素晴らしいです。

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/japan-epicenter-map/

3. 書籍出版

データジャーナリズムの手法や最新のトレンドを解説した書籍を出版し、専門知識の普及に貢献しています。各地域のデータを集めたものでこちらも非常に参考になります。

データ分析チームの社会的影響


このように徹底的にデータに基づいたアウトプットをされているチームですが、このような活動は以下のような良い影響を与えていると感じます。

1. エビデンスに基づく政策立案(EBPM)の促進

客観的なデータ分析に基づく報道は、政策立案者に重要な情報を提供し、EBPMの実践を支援しています。

2. データリテラシーの向上

複雑なデータを分かりやすく提示することで、一般読者のデータリテラシー向上に寄与しています。

3. 社会課題の可視化

人口減少、高齢化、地域経済の衰退など、日本が直面する課題をデータで可視化し、問題の本質的な理解を促進しています。

結論


日経新聞のデータ分析・可視化チームの取り組みは、ジャーナリズムにおけるデータ活用の新たな可能性を示しています。その活動は、複雑化する社会問題の理解と解決策の模索に重要な役割を果たしており、今後のさらなる発展が期待されます。

参考文献

  1. 日本経済新聞社 (2024). 「データで読む地域再生」. 日本経済新聞. https://www.nikkei.com/topics/21050704

  2. 日本経済新聞社 (2024). 「日経VDATA」. 日本経済新聞. https://www.nikkei.com/special/vdata

  3. 日本経済新聞社 (2024). 「ふるさと納税実質収支全国マップ」. 日経VDATA. https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/hometown-tax-donation-trends-map/

  4. 日本経済新聞社データ分析チーム (2023). 「データで読み解く日本の未来」. 日本経済新聞出版.

  5. 日本経済新聞社データ分析チーム (2022). 「図解でわかるデータジャーナリズム入門」. 日本経済新聞出版.