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生成AIサーバーと地方分散
先日ご紹介した経済産業省の資料では特にAIデータセンターの地方分散が進みそうだ、ということを紹介しました。
今回はその補足情報として同じ研究会の資料を使って、地方分散がどのように進むか?AIデータセンターの投資はどうなっているか?を考えたいと思います。
まとめ
生成AIは個人用GPUよりデータセンターによる集約かが今後進む
その際の課題は、電力と再生可能エネルギー
メガクラウドが考える地域分散と、国の考える情報ハイウェイ・地域分散には差分があり、どちらも注視が必要
引用元
今回は、以下の資料から情報を引用します。前回と同じ経済産業省の資料になります。
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生成AIのデータセンターはなぜ必要か?消費電力量は?
いわゆるエッジの考え方とは逆で、単体のサーバーなどでは賄えない、高消費電力・高発熱に対応した施設になります。
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確かに個人宅でのGPUサーバーや、小規模施設のサーバーでは特に熱・電力で限界が見えていますので、集約効果はAIサーバーの方があるのかもしれません。
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前の記事で、データセンターのトレンドとしては、ハイパースケールデータセンターを中心に進むということを紹介しました。主要な会社も各地で土地を取得しています。ここ数年は特に大きなデータセンターの投資が毎年加速するものと考えられます。
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国内のデータセンター(AI以外も含む)の消費電力は年々増加傾向とのことです。ただこの内訳として、メガクラウドがどれくらい消費するかは公開されていません。
(この勉強会の資料には、委員限りの情報も多く、委員会だけで情報がやりとりされているようです)
おおよそ原子力発電所の数千 GWh程度と試算するとかなりの量ですね。。
データセンターのロケーション問題
次にデータセンターの地方分散について考えます。
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まず、データセンターの配置については、関東がほとんど。千葉県の印西市については、データセンターが集約されているが、電力問題が大きい状況です。これと並行して、カーボンニュートラルの実現は大きな課題になっています。
別記事で紹介しますが、メガクラウド系はカーボンニュートラルなデータセンターを思考しており、この電力需要に対する対策がどう取られるかが見ものになります。
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そこで筆者の市長としては、すでに電源があり、再生エネルギーの提供もできる地域があれば、データセンターの地方分散が優位に働く、と主張をされているようです。
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その上で、国家が考える地方分散とメガクラウドのデータセンターの分散状況を比較してみます。国としては北海道や北九州において海底ケーブルも踏まえた地方分散を狙っていますが、オレンジのメガクラウドの展開とは異なるようです。
国は情報の分散を狙うが、業者側はそれよりも得たい何かがあって分散している場所を変えているのでしょう。
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とはいえ、サーバールーム面積ベースですと、関東近辺の開発が以前進みます。筑波でも1GW級のデータセンターが展開されるようです。いずれにしても一極集中では解決できない電力・水・再生エネルギーの課題を以下に進めるかがポイントになりそうです。
他にも記事がありますので、よければ読んでみてください。