
乳がんの記録(ステージ1)②
コア針生検から2週間、結果をパピヨン乳腺クリニックに聞きにいく。
このクリニックの「パピヨン」は周辺に「パピヨン通り」なる通りに面してるからかな?クリニックのアイコンは蝶々。エレガント。
待合室には若いカップルがいる。女性は俯いてしんどそう。お付き添いのご主人かな?なんとなく深刻な様子。(「あ、そういうところなんだここは」と改めて気づく。)診察室からなかなか出てこない。話が深刻なのかな。
私の順番が来た。きっと良性。「よかったですね」と言われるつもりで診察室に向かう。
けど先生の口からは
「一言で言うと「がん」です」
「ただとても小さいのととてもおとなしいタイプなので、手術でとってしまえば抗がん剤とかは不要なタイプなので、早く見つかってよかったですよ」とのこと。
ここでもその言葉を鵜呑み。
そっかそっか、サイズも小さいならおできを取るようなもんかな?ピッととったら終わりなんだろう。そんな感覚。
命に関わるレベルではないと言われたおかげもあってか、癌と診断されたにしてはショックもなく淡々と受け止めた。
手術は別の病院で受けることになるので
提携先を提示してくださった中にあった一番近所の病院に行くことに。
ここは父が何度も手術を受けてお世話になった病院。10時間、12時間の手術の立ち会いを4回もやったところ。私がそこで手術を受けるんだー、なんか不思議な感覚。
体はどこも痛くも痒くもない。むしろこの頃は腸の調子が悪くむしろ腸の病気を疑ってた。
父がステージ4レベルの大腸がんだったし叔母も大腸がん。(二人ともがんは完治した)
乳がんはピッと取ったら終わりやろうけど、
もし大腸がんだったらそっちの方がヤバいんじゃないか…
そんなことばかりこの頃は考えてて乳がんそのものとはあまり向き合ってなかったかも。
「乳がんだったら、甘いものはやめてください。あと豆乳飲んでませんか?やめてくださいね。乳製品も誘発するから控えてください。小麦もダメですよ」ってお世話になってる歯科の衛生士さんに教えてもらった。
それはまた大変だな…でもいい機会かも。
忠実に守ろうと思った矢先、
リンツのまあるいチョコをたくさんいーっぱいいただいてしまった。豆乳や乳製品、小麦関係はこのタイミングで限りなくゼロに近づけた。けど、元々甘い物好き。後お酒も。
そしてがんと言ってもちっさい出来物が1個だけ。手術でピッと取ればいいだけ。
がん患者の自覚なく。
1個だけ、後1個だけ…なんて感じでバクバクチョコレートを食べ続けてたっけ。(今は反省。でも美味しかった。ご馳走様でした)
注)がんは糖質を好むとされているけれど、病院などでは因果関係の確証はないようです。ただ私はこの際体質も見直したいと思い、甘いものは取らないように努めてます。
なかなか自分ががん患者だという感覚を持てないまま仕事と仕事の間を縫って執刀してくださる病院へ行けたのが12月に入ってから。
その日のうちに手術日が1月28日に決まった。その際聞いたのは部分切除。入院は5日間。具体的な手術に関しては様々な検査をして年明けてから説明があるそう。
まだ2ヶ月近く先。
ますますピンとこない。
数センチ切ってピッと取るだけ…とずっと思い込んでた。気楽に気楽に考えてた。
「それより大腸が心配なんです!!」
ずっと不調を抱えてて不安MAXだったから
初対面の乳腺の先生に大腸の不調を訴え続ける。
ではでは、ということで
内科に回してもらって大腸検査と胃カメラの検査を受けることに。総合病院だからこういうとき助かる。
10日後に胃カメラと大腸検査を。
大腸検査は初めて。お尻に穴の空いた紙パンツを穿いて台に寝たところまでで意識が飛んだ。気がつくと全てが終わってた。すっごく楽。
医学は日進月歩。
できればお世話になりたくないけどお世話になるとき心身への負担がとても軽くできてるなあ、と妙なとこで感心。
結果、大腸の不調は癌などとは違うことが原因で治療の必要なし。胃もピロリ菌がいた痕跡はあるけど今は消えてるそうで。なんかわからないけどとりあえず心配なし。
大腸の心配がなくなって数日経ったら、それまでの不調が消えてきた。気にしすぎててストレスでますます調子が悪かったよう。
病は気からは本当だな。
安心した途端体調が良くなっていった。
ますます乳がんへの意識が薄らいでた。
だって私は元気だもん。
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