「いのちのうどん」と「爽やかな朝に潜む罠」
新しいTシャツに腕を通し、
お気に入りの靴をはく。
朝日が目を刺し、
新鮮な空気が肺を充たす。
本日は快晴なり。
イヤホンを耳に歩きだす。
Apple MusicのFavorites MIX。
BGMは「アナと雪の女王」。
「オォッ!オラフッ!!」
という事でね。
危なく奇声を上げるところでした。
洒落づいて出かけようしたら、フイ打ちをいただきました。
BRAHMAN、nujabesにディズニーソングが並ぶプレイリストって凄いセンスだよ、Siriさん。
カーステレオで子どものリクエストに答えているとこう言った事態がよく起こるのです。子育てあるあるですね。
さて、与太もほどほどに。
トップ画像のうどんをご覧いただけますでしょうか。
これはただのうどんではありません。
「行橋別府100キロウォーク」
例年4,500人を超す参加者(ドMさんたち)が福岡の行橋市をスタートし、はるか100キロ先の温泉の町、別府のゴールを目指す「どうかしちゃってる」イベント。
その61.2キロ地点、宇佐のチェックポイントにて供されるうどんなのです。
正午に歩き出して、常人の足ならたどり着くのは22時を過ぎたころでしょうか。
もう足が歩くのを嫌がって言うこと聞かない。手首のむくみもひどい。
いますぐあったかい湯につかって、ふかふかの布団でグッスリ眠りたい。
そんなコンディション下で食べるうどんなのですが、これがすごい。
まさに「いのちのうどん」。
風前のともしびであった気力が息を吹き返し、
「もうすこしだけ歩いてみよう。」となるのです。
あたたかな出汁が胃の腑をあたため、お揚げの甘さが舌に沁み、ふぅわりしためんが腹の底に喝を入れてくれる。
「ガッツだぜ。あと、40キロだぜ」と。
「いやいや、40はけっこうなもんですよ。ほぼマラソンじゃないですか。」
というツッコミを心の中で飛ばしつつ、参加者たちはうめき声とともに立ち上がり、歩き出すのです。
とは言いましても、
見ての通り何の変哲もない「きつねうどん」でありますので、おそらく平時に食べても記憶に残らないのだと思います。
「空腹は最高のスパイス」ならぬ、
「満身創痍は蘇るスパイス」。
苦行とセットだとは理解しつつも、また味わってみたい「うどん」です。
それでは、また明日。