「スナガニ」と「おじさん」
麦わら帽子に、つぶらなひとみ。
いっつも陽気に笑っている、
その大きな口のまわりには、
真っ黒なヒゲがぐるりと輪を描いている。
みんな、おじさんのことが好きでした。
白い手ぬぐい首に巻き、
すきをかついで野良仕事。
おじさんは山の生き物たちとも仲良し。
いつもカエルがそばにいて、
たぬきやキツネ、さるやクマまで懐いていました。
みんな、おじさんのことが好きでした。
カールおじさん。
姿を消してしまって久しいですが、僕は今でもコンビニでおじさんを探してしまいます。うすあじ、チーズあじはもちろんですが、カレー味のおじさんが特に恋しいです。
歯の裏側にくっついてムカついたり、夏場にシッケるのが早すぎて失望したりしましたけど、やっぱりおじさんに会いたいです。おじさんとビールを飲みたい。
本日は秋分の日。
祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日です。
みなさま今夜は、ありき日を胸に浮かべ、杯をかたむけようじゃありませんか。お酒とオツマミの準備はいかがですか?
さ、それでは献杯といきましょう。
ちょ、何だよ。やめろて。今いいところなんだから。え、、? おじさん、西日本で生きてるって?
はい。与太話もほどほどに。
トップの写真は「スナガニ」です。
先日の晴れた日に浜で捕まえました。
このスナガニ、とにかく足が早い。目で追うのがやっと。ほぼ縮地。その上、そこかしこに掘った巣穴に逃げ込むので、捕まえるのがすこぶる難しい。
さて、どうやって捕まえるかと。
調べてみると、これが大変ユニークな捕獲法でして。巣穴に乾いた砂を流し込んで、湿った砂との色の違いを目印に掘っていくのです。行き止まりまで掘れば、めでたくスナガニさんとコンニチハ!という寸法。
本州・九州ではほとんどの地域で生息している種だそうですので、ぜひお試しください。
なんと、唐揚げにしても美味しいカニだそうですので、いずれは僕も本腰入れて捕まえてみたいと思っています。
それでは、また明日。
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