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「いくよ」 と 「くるよ」
「いく」と「くる」は使い方次第で、多くの意図が通じるから面白い。
もっともスタンダードな用途としては「行く」と「来る」になるが、シチュエーションと言い回しで多様さが増すのだ。たとえば「きてるねえ」。これは「仕上がってきているな」といった意味合いになるだろうし、「いっちゃってるねえ」だと「一線を超えた状態」であるニュアンスが含まれる。
使いこなすと、次のような会話も可能だ。2人連れで居酒屋の名物メニューを頼むシーンを思い浮かべながら読んでほしい。
「あれ、いっちゃいますか」
「いいですね。いっちゃいましょう」
「お、きたきた」
「キターー」
「これはけっこう、きてるんじゃないですか」
「きてる。きてるよ」
「どうぞどうぞお先に、いっちゃってくださいよ」
「いいんですか?じゃあ、いっちゃいますね」
「うわ、すっご、これ。いっちゃってるよ」
「どれどれ。おっほほ、完全いっちゃってますね」
「これはもう一本、いっちゃう感じですかね」
「ですね。いくしかないでしょう」
通じるのだ。「いく」と「くる」の活用だけで。
外国の方にとって日本語の習得は難易度が高いと言われる理由はこのあたりにもありそうだ。
きょうもお読みいただきまして、
ありがとうございます。
それでは、また明日。