「オクラの梅おかか和え」と「子は親の箸をみて育つ」
主婦(夫)には悩みが多い。
夕食の献立。お弁当のおかず。
セットで買ったのになぜか先になくなるシャンプー。
見当たらない充電器。ベランダに群がるハト。
膨れるバッカス係数(家計における酒代の割合)。
そして、片付けても片付けても永久にころがり出てくるおもちゃ。(S2機間を搭載しているのかと疑いたくなる。)
家事の輪廻の上を走り続けるランナーである主婦たちは、この国の行く末のまえにわが家庭の明日を案じなければならない。本当に、世の中のお母さんたちは大変だわ、と身をもって感じる日々である。
さて、そんな主婦のトップランナーと言える
「子育て主婦」の悩みには、
「わが子が野菜(お肉)をたべない」
というものが挙げられると思うのですが、
(わが家も例に漏れない)
食べなくともそんなに焦る必要ないみたいですね。
お味噌汁の汁、ポトフのスープにも具材の栄養は溶け込んでいるし、体が必要な栄養素は自然と欲するようになるとのこと。
なにしろ子供の味覚、嗅覚というのは年齢が浅ければ浅いほどに敏感なのだそうで、苦味、酸味などにびっくりしてしまうのだとか。今食べない子たちは「ちょっと慎重派」なだけ。
年齢を重ねていくごとに周りの子たちが食べている様子に触発されたりして自然に食べられるものが増えていくのだそうで。(これを聞いて、僕もなんだか肩の荷が下りました。)
まあ言われてみれば、いずれ大人になり、酒をくらうようになれば(わが子は飲み助に成長すると思う。血統証つき。)山菜の苦味や、漬物の酸味に親しみを覚え、
発酵系の珍味に心惹かれるようになり、果ては腐りかけ(熟成が進んだもの)にこそ旨みの真理が潜んでいるなどと考えるようになる。
僕だって梅干しが大嫌いであったが、最近はすごく大好きである。
つまるところ、子供の献立にグリグリ頭を悩ませ唸るより、いっそ楽観的に
美味しそうに食べる両親の姿を見せることが一番の食育なのではないかと思う今日この頃なのです。
さて、与太もほどほどに料理の話をしましょう。
今日は梅干しを使ったレシピを。
トップ画像の「オクラの梅おかか和え」です。
さっと下ゆでしたオクラを一口大に切り、種を外して叩いた梅干しと鰹節、3滴のしょうゆと米油ちょろ、で和えるだけ。
これがまたお酒と合うんですなあ。スッキリめの純米吟醸でしょうかね。
みむろ杉の純米吟醸山田錦なんてどうでしょう。クリアでライトな口当たりと程よい酸が互いを引き立て合うのではないでしょうか。
またはごく軽めのブルゴーニュの赤とか。
梅と相性抜群ですもんね。
夢膨らむ組み合わせをぜひお楽しみいただければ幸いです。
それでは、また明日。