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マンボウといかしゅうまい
いまさら1時間の営業短縮にどれだけの意味があるのか甚だ疑問であるが、為政者たちとしては営業短縮による直接的な効果よりも「やばいよ」「忘れてくれるな」と言いたいのだろうと察する。
それはそれで仕方がないのかもしれない。何しろ東京は人が多すぎる。どこに行ってもビルビルビル人人人。ど満席の満員御礼状態。この狭い東京でゆったり過ごすためには収入的ヒエラルキーの上位へ食い込むことが必須であろう。
さすれば高級焼肉店の個室で感染の心配をよそにA5和牛をいただき、タワーマンションの3LDKに住まい、ガウンでブランデーをなみなみと注いだバカラのグラスを傾け「我、覇者なり」と愉悦に浸ることが叶う。
しかし、そんな生活は誰もが望んでいるわけではない。
覇者も非覇者も等しく人の子。
人と人との触れ合いが恋しい。
この山を越えた先に互いを思いやる気持ちが0.2%でも世の中に増えることを願いつつ、しっかし大変にくたらしいウイルスだなコンチクショウと春の長雨のなか腹を立てるのである。
さて、面白くも可笑しくもない与太話を垂れ流してしまったが、そろそろ料理の話をしよう。
マンボウ、マンボウと耳にするたびに私の脳裏に浮かぶのが佐賀県呼子にあるいかしゅうまい発祥のお店「萬坊」。
そのレストランはなぜか海上(なぜか上海)に浮かんでいる。夢の海上レストランの揺れる食卓で名物「呼子のいかの刺身」と「いかしゅうまい」が楽しめる大人も子供もワクワクドキドキのスポット。
私にとっては、また訪れたいと思うお店の一つ。九州にお立ち寄りの際は周遊のプランの一つに加えていただけたら幸甚である。