「春雨カリー」と「消えていくネオンテトラ」
時を遡ること10余年。
水槽に反射する光の模様は「1/fゆらぎ」らしいぜ。
と言う噂を聞きつけた僕は
何と、格好いい!(モテるに違いない!)
諸君、ゆらぎながら洋酒を嗜もうじゃないか!
と、バンドメンバーに協力を要請。
アクアテラリウムを居間に置いたことがあります。
(思えばこんなことばかりしていたような気がする。)
幻想的なひかりの中で右往左往するネオンテトラ。
眉間にしわを寄せ、ダンディズムを気取りブラックニッカを傾ける男たち。(演奏の練習をしろ。もしくはバイトに行け。)
そんな、悦に浸り酒に浸るという非生産的な日々が続いていたのですが、あるときから水槽に不思議なことが起こり始めます。
魚の数が減っていくのです。
まいにち目に見えて少なくなっている。
浮いていたり、床に落ちたりしている気配もない。
不思議だなぁ、いやだなあ、と。
稲川淳二の口まねをしながら深夜2時の居間のドアを開けたとき、私は見てしまったのです。
猫が嬉しそうに食べていました。
飼い猫の「そめこ」が逃げ惑う魚たちを鋭いツメですくい上げ、美味しそうにはぐはぐ食べていました。(鮭を狩るクマのように。)
夜風がぬるく感じられる時節になると、決まってあの夜のことを思い出してしまうのです。
さて。
それがどうした。
ということで与太話もほどほどにお酒と料理のお話を少々しましょう。
トップ画像をごらんください。
お酒は宮里酒造所さんの泡盛「春雨カリー」(銘酒!)と「肉味噌」です。
泡盛はあらかじめ同量の水で割っておき、冷蔵庫で一晩寝かせたもの(前割り)。肉味噌は豚ひき肉をしょうが、にんにくのみじん切りと炒めて、醤油、酒、みりんと甜麺醤で煮詰めたものです。
この組み合わせがすんごい相性抜群なのです。
互いに惹かれあい、高め合ってしまう理想的な酒と肴のおしゃれカンケイ。
ほんと、杯とはしが止まりません。
泡盛好きの方には、ぜひともお試しいただきたいと思います。
それでは、また明日。